moonlight 改稿版(後編)
「明日、来る、かな……?」
心配そうな表情でネオはメンバーに訊ねる。これが、彼女の心に届くのだろうか? 不安でたまらない。
そんなネオを気遣(きづか)うように、みちるはポン、とネオの右肩に手を置く。
「大丈夫。あの子は絶対に来るよ、必ず!」
みちるはコクリ、と強く頷く。
「あんたは不器用で、まっすぐで、友達想いだってことをあたしは知っている。そんなネオだから、ここまで活動ができたと思っている。あんたのその諦めの悪さは、大げさかもしれないけど、みんなを『前』へと向かう力をくれた。今回も、きっとそうに決まってる! 信じよう、あの子を! そして届けよう、あんたの想いを!」
「そうっスよ! ネオ先輩を信じてオレたち――オレは、無謀(むぼう)とも言えるスケジュールを乗り越えてきたんですから、自分を信じてやってくださいよ。じゃないと、信じた意味がないっスよ。なあ、巧?」
「……あ、ああ」
巧は健斗の意見に賛同し、ネオを見ながら、
「ネオさん……だ、大丈夫ですよ。ネオさんみたいな方を裏切ることは絶対にない、はずです。俺だって、ネオさんのおかげで、前を向いていられる、から……」
作品名:moonlight 改稿版(後編) 作家名:永山あゆむ