moonlight 改稿版(後編)
「いいよ」
彼女の答えにネオは思わず、
「いいの?」
と訊(き)きかえす。
みちるは無言のまま、うん、と頷く。「それが竹下さんに伝える一番の方法だよ」と言っているみたいだった。
そして後ろを振り向き、
「健斗、巧もそれでいいね?」
みちるへの返答に、「うっス!」と健斗、「はい」と巧。
「よし、決定!」
みちるはもう一度、ネオの顔を見つめ、
「作ろう! あの子に届ける歌を!!」
「……うん!!」
「よし! それじゃあ活動を始めるから、各自準備!」
三人は楽器を取り出し、準備に取り掛かった。
彼らの背中を見て、
――ありがとう。
作品名:moonlight 改稿版(後編) 作家名:永山あゆむ