moonlight 改稿版(後編)
「み、みっちぃー、気合い入れ過ぎぃーっ!」
ヒートアップしすぎて、思わずネオの肩を揺らしていたことに気づく。
「あ、ごめん。つい……」
ピタッ、と動きが止まり、手が離れる。目が回ったように、前後ろへ揺れた感覚が残る。
「もうー、暴走しないでよね」
ぷくーっ、とネオは顔を膨らませる。
その顔を見て、もう大丈夫だな、とみちるは思った。いつものネオだ。
それがなんだか妙におかしくて、ぷっ! と吹いて、ハハハハハ! と思わず笑った。それにネオもつられ、お互いに笑い合った。心が、少し軽くなった気がした。
すると、
「あ、雨が……」
ネオは空を見上げた。雨はいつの間にか止んでおり、雲間から差し込む光が二人を照らしていた。
「きれいだね」
「ああ」
みちるもネオの隣で見つめる。
作品名:moonlight 改稿版(後編) 作家名:永山あゆむ