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永山あゆむ
永山あゆむ
novelistID. 33809
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moonlight 改稿版(後編)

INDEX|38ページ/104ページ|

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「ネオ、あたしはね、あんたの、諦めずにみんなで前を――明るい未来に向かって行こうと言う姿勢が好きだから、ここにいる。中学校で恐れられていたこんなあたしでも、明るくなったしね。だから、不器用でいい。今日、明日で届かなくてもいい。大事なのは、それを貫く姿勢だよ! 歌でメッセージを伝えようよ。あたしたちのできることで、実緒に届けようよ!」
 ……。
 ――みっちぃの、言う通りだ。
 歌。それは、自分の気持ちを必要以上に伝えられる、唯一の魔法。輝くことを許してくれる、今一番誇れるもの。
 ――なんで、すぐ近くにあるものを忘れていたのよ! 今こそ、わたしの想いを『歌』に込めないと! 『歌』の力を信じないと!
 友人のおかげで、道が開けた気がした。
 ネオから暗い表情が消え、決意を固めた真剣な表情へと変わる。
「ありがとう、みっちぃ。わたし、実緒のために、歌うよ! どんな結果になっても、やってやるわ!」
 そんなネオを見て、みちるは彼女の両肩を再びがっちりとつかみ、
「よーし、それでこそネオよ!! いや、ネオだけじゃない! あたし、健斗(けんと)、巧(たくみ)――moment’sのマジのマジのマジをぶつけて、あの子の笑顔と取り戻して、みんなであのゴミクズの鼻の下をボッキボキに……!」