moonlight 改稿版(後編)
一分、二分と。
そしてラウンド終了。
ハア、ハア……。
両者、決着がつかず、唇が渇(かわ)き、息が漏れる。
みちるは右手で唇を拭いて、
「やっとネオらしくなってきたじゃないの」
うっすらと笑みを浮かべる。
生意気なネオが戻ってきて、少し安心したのだ。
「みっちぃ……」
「まぁ、何はともあれ、あたしもネオの気持ちと同じだよ。それにこの問題は、moment’sの問題でもあるんだ。だってそうでしょ。あたしたちのためにポスターを描いてくれてんだろ。だったら、竹下さん、いや、実緒も立派なあたしたちメンバーの内のひとり、だろ?」
みちるは左目だけ閉じ、ウインクをする。
「だから……」
そしてネオの両手を握り、
「助けよう、実緒を」
みちるは真剣な表情で見つめるネオを見つめた。しかし、
作品名:moonlight 改稿版(後編) 作家名:永山あゆむ