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永山あゆむ
永山あゆむ
novelistID. 33809
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moonlight 改稿版(後編)

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 彼女は学校で姿を見せることはなかった。ネオが何度も携帯電話でメールや電話をかけても返事が来ない。
 「何か、あったのかな」とみちるに相談するが、「急病で休んでいるんじゃないの」と言われ、確かに急病で入院しているのなら出ることもないし、気を使わせたくないから先生に口止めしているのかも、と一応、そういう風に解釈していた。
 そして、休みをはさんで七日目。総合祭開催まで一週間となったこの日も、彼女は登校しなかった。
 ――絶対におかしい……。
 自分の知らないところで何かがあったんだわ!
 そう感じたネオは、帰りのホームルーム終わった直後、教卓にいる担任の大嶋(おおしま)先生に訊(たず)ねた。
「先生、あの、訊(き)きたいことが……」
「どうしたの? というか、あなた、服装!」
 「あっ、すいません」とネオはしぶしぶと服装を正す。
 普段は穏やかなのに、校則マナーに関しては厳しいので面倒くさい。まあ、それも実緒のためだ。そうしなくては、質問すら答えてくれそうにもない。