moonlight 改稿版(後編)
「違わない! ……もういい。 おまえなんか、おまえなんか、アタシの気持ちが分からない、親友ぶっているおまえなんか……、」
彼女の孤独な気持ちが――、
「やってしまえ!!」
ネオに襲い掛かる。悪友二人に仕向けるその姿は、まさに善(ぜん)を裁く死神のようだった。
「くらえ!」
二人はネオに殴りかかる。
「くぅっ!」
ネオは右、左と、一発ずつ悪友たちに殴られる。
「な、なによ……自分はただの傍観者じゃない。ホントにひきょ……くううっ!」
悪友にみぞおちにパンチを喰らい、ネオよろめき、倒れる。
「ははは、やっちゃえ!」
「やっちゃえ、やっちゃえ!」
悪友たちに踏まれ、ネオの顔が腫れていく。
ネオは、一切抵抗しなかった。親友の内心に気づけなかった、自分への罰として。
一体、何があったのだろう。
なんで、そこまで傷ついたのだろう。
作品名:moonlight 改稿版(後編) 作家名:永山あゆむ