moonlight 改稿版(後編)
なんで、そんな彼女の仕草に気づかなかったのだろう。
――意識が遠のく中、ネオはたくさん後悔の念がよぎった。
ごめん。本当にごめん。
親友の気持ちに気づけないなんて、最低だね。
あんたの言う通り、わたしは独りよがりだ。
いっそこのまま、消えてしまっても……。
そのとき。
「ネオ!」
「おまえたち! 何をしている!?」
「「「!」」」
三人はビクッとなり、振り向いて廊下に立っている二人を見つめる。
「おにいちゃん……? せん、せい……」
弱々しく掠(かす)れた声で、助けに来た二人を呼び、気を失った――。
作品名:moonlight 改稿版(後編) 作家名:永山あゆむ