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KGU~CODE:ZERO~

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土方は菰野で修行をしていた。麗水齋が久々に容姿は土方にそっくりだ。袴にコートを着てサンダルを履いてウォークマンをぶら下げて右腕には刀傷が残していた。歳英は、エンペラーに”王”の推挙してもらった。それはそれで嬉しい。澪とその家族は、土方家の親戚で、神戸藩主石川照正の子石川檀(魔天壇翔絶蜜流の祖)に修行を兼ねて居候していた。
「まだまだっ!腰ぃ」壇は土方のCODEを見込んで『村雨』を献上した。犬塚家代々の名刀。足利幕府の陰を支えて斬った血が氷雨になる。それをフツノミタマと媒介にさせて、土方が編み出せる究極秘技『壇天霊龍水刀雷神』を練習中であった。
「おっかぁーは齢十二で出来たぞ。歳坊んあもうよ、刀は心っちゃ」壇の言うとおり俺にはまだ速いかもしれない・・・だが、澪と結婚してエンペラーさんを菰野藩の家老に於いて親戚の養子縁組みした以上は、俺にも責がある。壇が手本を見せた。
「我天に魔を翔る。滅する刃に心の剣然らば天に御力託すぞや 壇天霊龍水刀雷神 」地面から雷の龍が天を翔て初代村雨の鞘を抜いて納刀し直して上空から土方の頭上を突いた。
「ぅがぁっ、ああっぁ・・・・」土方は刀で押し返したが、全身に罅が入った。
最早というのか・・・。
土方は、翠の焔を刀に宿した。壇は、土方の手を取って休憩した。澪も安心した。その前年父隆行が天然痘で死んだ。享年不明。隆行は、若い頃攘夷運動に参加して新撰組と何度も遣り合ってあの雨の降る夜中龍馬が殺された近江屋の一階でメシを食ってるときに、二階が騒がしいと思って覗いてみると、中岡慎太郎と龍馬が倒れていた。京都に遊学しているだけで、剣術は一切しなかった。土方は、当主を継いでCODE:ZEROに入った。侍の凄いところは、刀に出来ることだ。
「もう一回・・・ったく、やれるわ」土方は心に問い聞かせた。
「なぁ?歳・・・・お前が継いで良かった。俺はお前を愛してる」
「はぁ?」
「お前が俺を嫌ってるのは正味間違いだ。心の剣に勇気を振る向かせ」
「るっせぇー」
隆行が笑いながら見てるのを土方は、ベルゼブブを媒介に刀を纏い壇の背後を突いた。
「みー、見事です。」壇が自分の屋敷に案内すると、四傑の一人伴が来ていた。
「壇殿。本名は土方但馬守ですね。お待ちしておりました」壇も刀を下ろしてジーパンに革ジャンでコートを着て床暖房を敷いて真冬だった為お茶を用意した。
「KGUが出来る以前先々代のお母様の言いつけで葬儀にも手を回している。いやはや送り人でございますぞ。して、壇殿?歳英君を呼んで何を企んでおるのかね?」伴が鋭く突っ込むと、壇は茶道でお茶を用意して伴に出した。壇は男であり、正統な石川家の嫡男だ。俺もこいつを古くから知って兄貴分の存在で俺に剣を教えてくれたのもこいつだ。
「蜜殿は?」伴がお茶を飲んで四畳半の和室に寝ていた蜜の躰に手を触れた。
「母に何をしたのだ?伴冷泉」刀を向ける壇に、伴は手で刀を錆びらせた。
「命を救うものと壊すもの。それが私だ。妙な真似をしてみろお前の命をすぐにでも殺してやる。」伴は四傑の一人命を持つもの。どんな死にかけでもすぐに治す力がある。
欠伸しながら樹氷を見て雪酒を飲んで囲炉裏で火に当たってスマートフォンを操作していた。最近は、流行ってるのがLINEである。無料通話とメールで便利なアプリだ。
   BAN REIZEN
   『KGUキボンヌ』
   RITU A
   『あなたさぁ・・・生きてたの?』
   NOBORU OO
   『伴っちゃんいぎてたのがね?』
   BAN
   『おうっす。久しいね・・・NOBORU。RITU。』LINEをしていると伴は白衣のコートに手袋をして髪をセットして起き上がると壇が玄関で待っていた。
「俺はこれからKASに会いに行く。俺達を導いて俺達を分かってくれた人だ。」伴の行動に壇が土方にサインを書いてそれを手渡すと土方も伴についていった。
「伴さん?あなたは何なんですか?」土方が聞くと、伴が語った。


―――――――伴冷泉――――――

 それは日本が開国した翌年黒船で、ペリー総督が来た日のこと。伊勢市多気郡明和村出身で幼い頃からケガや病気を瞬時に治す力に目覚めて村では医者をやっていた。それが、CODEと知ったのは、「鳥羽・伏見の戦」である。俺も鳥羽藩から従軍して攘夷派を倒しまくった。伴は、異国情緒の服装に髪の毛を染めて江戸に遊学してから明治元年新政府が設立した後に、議会政治で岩倉具視が、伴を認めなかった。
「俺はおマンらに認められくても良いわ。この力で世を変える」齢二十一覚悟を決めて伊勢市の議員になった。あれから十五年後・・・・ひょんなことから、KASに拾われてエンペラーや律や登と出会い四傑になった。以上だ。
その頃・・・・白宮は、吉田登の別邸で修行に励んでいた。
同じくして四傑の一人吉田登。KGUが私立として再興したときの初代総帥吉田茂の孫。明治三十五年(十五年)の四月二十九日に、KGUの創設に携わる綸旨を神宮からの命で、登は、KGUの設計を任された。
白宮は、登邸の庭でアナトと巫阿爾魔を具現化していた。氷結は自然系で最も最高位のCODEだ。登は、白宮を預かり士郎も二階から見ていた。
「私も本気を見せよう。良いかい?具現術(アーク)はCODEを持つものとCODE自体が組み合わさって連係プレーだ。心を一つに」白宮がアナトを具現化して氷結舞う氷の剣と巫阿爾魔は漆黒の衣としてエンペラーのようなコートだが、“闇”を纏った。
「應神だね。」太陽が熱いほど感じるが、登は太陽を槍に具現化して氷を溶かした。
「太陽槍(グゥイン・ランサー)」トリッキーな槍で白宮が窮地にいると、弟である士郎が二階から力を貸した。
「呂遜愛神氷結百連舞(ローソン・ラブ・ゴッド・コキュートス・ハンドレッドダンス)」氷の柱が連なり太陽が閉ざされたときに、白宮が氷の剣で登を斬った。士郎は二階で寝ていた。白宮は、登の力は本物だ。
白宮が向かったのは應神の墓。父氷鬼の死は痛かったが、白宮はこうして一人の男に成長した。友禅は、ホテルから全てを見ていた。その事にレイラも決意した。
「七王自身気付いてない。俺はエンペラーの王。レイラちゃん?あいつが苦しんでいるのは分かるよな?」友禅も今回のことで、レイラも分かっていた。
年が明けて大和暦四年五月・・・・
CODE:ZEROの集まりが此処新築した仮校舎の三重県庁で行われた。
「新年一発目おつ。私モルドレッドです。」CODE:ZEROの会議に参加したのは、レイラと白宮とHIDEだけであった。
エンペラーはと言うと、CODE:ZEROからの仕事で暗殺を命じられた。
土方も菰野に帰って菰野市長に当選した。国として認可されたのだ。
・・・・・・エンペラーが単独でどこに行ったか知らないが、少なくとも幽齋関連だろう。伴もあるところの墓で待っていた。
「来たんか?坊ちゃん・・・んなんもん、死人を蘇らすとか趣味わりぃー」伴は、エンペラーの父であるKASを蘇らすために朝熊山の山中に来ていた。神宮領の荘園で、人気が無い山中に墓が建っていた。KAS・・・KGUの創設者で四傑を呼び出した本人。
作品名:KGU~CODE:ZERO~ 作家名:LordShurain