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KGU~CODE:ZERO~

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「おかんは死んだ。おとんは、死んだ・・・・。うぇーんうぇーんうぇうーん」泣きじゃくる子供にエンペラーは、ルシファーを呼んだ。
「ガキに悲しませる人生だけは避ける。」ルシファーは杖を子供に向けて黄色の焔が町の時間を戻した。
「名は?」
「アジュール・サバジャヴゥーニ。」エンペラーは、アジュールを抱えて瓦礫の小高い場所に下ろして頭をさすって手を握った。
「おめぇの母ちゃん、父ちゃんを助けに行ってくる」戦禍の前に来た俺と藪内は、アジュールの両親に、赤と橙の焔を与えて、戦車を一機二機・・・・・・四五〇機と破壊し、藪内が大声で天を裂いた。
「真宇宙交響曲第九章『無限の愛と死のブルース(インフィニット・ラブ・デス・ブルース)』」轟雷の雷鳴が天風を呼び起こし、洪水が押し寄せてきて人々を鉄の固い箱船が守り抜く、平氏が呑み込まれ海中で藻屑と也、市民は箱船が暖かく護った。
「人の命を粗末にする貴様等に、宇宙の罰を・・・・」
「良いだろ!こいつらぁとうに、くたばってるよ」エンペラーが藪内を止めると、アジュールの両親を連れ帰った。
「・・・・・ありがとう。」エンペラーは、異能の使い方一つで、人を救えると知った。
「うぉぉぉぉぉぉぉぉぉ!」シリア→中国→日本に着いたのは、大和暦二年冬であった。
「CODE:ZEROっすか?」
「そうだ。歴代含めて幽齋を入れて俺もだが、あいつ等は俺がこの手で止める。」黒コートを着たときからその決意は変わらない。黒コートをくれた幽齋が、
「お前が俺を殺すときまで着てろ!今のお前にはこのコートを着て命の焔に肝に銘じろ!」
涙を流して伊勢国(三重県)の菰野に入ると、土方が奮闘していた。
「鬼覇 六天覇道 菰野龍神羅刹門!」空気中の窒素や菰野の一軒家を刀にして瞑想し、鞘を逆さに抜いた。
「“心の剣”・・・・・今の俺に足りないのは心だ。初代柳生石舟齋先生が、俺の一族に剣を教えたのは先生が一番気付いていたから・・・・。」
土方は、菰野に生まれて菰野に死ぬ。


―――――――大和暦元年――――――


 白宮は、アイスランドに居た。
氷結の異能を封じた應神が待っている。最高神オーディンとしてヴァルハラを治めてヴァン親族とアース親族の抗争に巻き込まれるとは知らずに、武者修行をしていた。
「じじぃ、俺に氷の究極を教えるって?はよう」白宮は、宮殿に屋敷を構えてムスペルヘイム平定・続くニブルヘイム平定と功を成していた。
「ほんと、んめぇーには手あげれん」
「じじぃが、應神か?俺の先祖!」白宮は、氷で造られた宮殿に、玉座に居座ってるオーディンが豪腕の左腕で槍を抜いた。
「グングニル。分かるか?」
「白君?どうしてここに来てるのよ」物陰から白宮に話すのは、実の姉である。姫宮天狐である。和馬が昔から心を開く女性で、應神家の中で唯一女性にして“氷結”を使える人間だ。
「應神に話を付けに来た。」白宮は應神に会いに来てこのヴァルハラの正当な後継者として東ヨーロッパの情勢を感じていた。この男は、第四代魔柄家当主白宮上総守中務近衛大将太輔和馬二郎衛門である。本人が、「白宮和馬」と名乗るのは、肩書きで生きるのが恥だから、素でいったのだ。
「ねぇーちゃん、俺は、俺は・・・ねぇーちゃんが死んだあの日と俺が家族として迎えられた日は忘れない。そん、恩がある限り俺は俺自身で戦う。」姫宮が白宮の手を繋いで宮殿近くの地下牢に行き、鍵で奥まで行き、底くらい暗闇に松明を点けて歩み寄ると應神(オーディン)の秘密がそこにあった。
「なんじゃぁ・・・・・こりゃぁ」光り輝く大樹に秘められた水晶の瓶。中には、赤と青の液体が混じっていて姫宮が瓶に手を伸ばした。
「白君。世界の王よ・・・。これが、異能者が異能を殺してでも得た禁断の災厄の箱“パンドラ”白君今こそCODE:EDENのエースであったあなたが、トランプで言うジョーカーになるときですよ。良いですか?エンペラーさんはあなたの心を溶かした。仲間が居るから戦う。それは・・・・應神も同じ。歴代天皇家の中でも飛び抜けて神武と互角だったのが、御父様よ。白君イキな・・・・」姫宮に言われるまま白宮は瓶の液体を全部飲んだ。
「うぅぅ・・がぁっああ・・・・ぐほぉぉ・・・・・うがっああん・・・・だぁぁっがほ・・・・・うがぁぁ・・・がおがいがぁぁぁぁぁぁぁぁ」白宮は藻掻き苦しみ気を静めて落ち着くと、力が全開であった。
「紅蓮龍牙絶対零度(CRIMSON・ドラグーン・クロウ・アブソリュート・ゼロ)」焔と氷のコラボレーション技の傑作で大樹を氷で破壊して地下牢が、ぬるい水に洪水で決壊。白宮は歳を取り、背が伸びて長身の髭面の黒コートに、右目に眼帯をつけて日本を目指した。
姫宮が、宮殿に戻ると白宮がヴァルキリーの軍勢に囲まれていた。
「けったいなぁーおっとお・・・ん?」白宮は壁をよじ登って氷でヴァルキリーの背後を突いた。
「バックで責めるなんて男なの!」白宮は、ジョーカーに覚醒した。歴代天皇の中でも神武と互角で、初期のCODE:ZERO第二代覇王応神天皇又ハ、初代魔柄家当主白宮和昭の血潮が自分に流れている。それを自覚して氷の剣を手にしてヴァルキリー・・・正体は、オーディンの娘ブリュンヒルド(ブリュンヒルデ)が相手した。
「運命審判(スクルドジャッジ)」雷をあびた槍を白宮は素手で掴んで、それを返した。
「魔神氷結墓邪龍黒龍槍(サタン・コキュートス・グレイブ・ファフニール)」龍の形をした氷の槍が、ブリュンヒルデの両穴を塞ぎ、赤く燃える焔がヴァルキリーを燃え散らした。それが、白宮。それ故覇王がその世界に君臨する証。姫宮が悦ぶと、應神は白宮に言った。
「お前はワシの息子ぞ。士郎にも伝えてくれ!共に四王を手に入れて南が丘に待ち受ける幽齋を殺せッ!」應神は粒子となって消えた。役目を終えたのだ。アイスランドから貨物に乗ってロシアからシベリア鉄道に乗って日本の樺太からKGUに戻った。
 まず寄ったのは、KASの陵墓だ。
歴代天皇と眠る場所があり、そこに埋葬されてある。
「おやっさん・・・・俺は強く逞しくなった。エンペラーやみんなを護る手となる。」花を添えて線香を上げて酌を交わした。
「さて、いくわ」KGUに戻るとそこは、荒れ地だった。瓦礫に埋もれて異臭が放つ場所。
白宮が戻ると、KASの妹鬼桜天皇(蒼いそら)が悲しんでいた。
「どーしたんだよ?」鬼桜は御公務で行くのは辛くて、皇居が崩壊していこうホームレス同然で、宮川の河川敷で暮らしている。そこの炊き出しも美味くて豚汁とおにぎりが、毎日のごちそうだ。KGUは、今年で千年目の節目の年。創立当初から常に日本教育の先駆けとして、四千五百人を輩出してきた。そのうち五割が精神疾患及び鬱病で辞職。残り参割が、安保闘争や安田講堂事件・自殺者が増えた。残った二割もなんらかの事情を以て立ち去って、教育界は混沌とした宇宙創造の星屑だ。“革命戦争”が勃発して指導者中将が、斬首。この国の学びは腐った。・・・・・・その事を知り、白宮はKGU復興大臣職を赴任。彼は、後々桑名藩松平忠澄の知行で赤尾台・伊坂台・正和台の建設、そこに住む人達を治める一国の領主白宮闇斎として有名になる。
作品名:KGU~CODE:ZERO~ 作家名:LordShurain