moonlight 改稿版(前編)
「え? わたし!?」
思わず右手の人差し指を自分に差す。
いやいやわたし、準備OKなんですけど。
「そう! 竹下さんの事を考えるのはいいけど、リーダーらしくきっちりやってよ! あんたが元気じゃないと、ウチらはなーんにもできないんだから!」
ああ、そういうことか。
みちるなりの気遣いに内心感謝しながら、
「わかっているわよ!」
と強気で、威張(いば)った態度を取る。
――うん。みっちぃの言う通り、信じよう。わたしと実緒は『夢』を追いかける親友だもの! 大丈夫!
親友になる以前から、実緒のことは信じているのだ。ここで信じないでどうする。わたしらしくもない。
ネオは開き直り、準備ができた三人に向けて、いつものハイテンションな声で、
「よぉーし! 今日も爆音で夜を明るく照らすわよ!!」
「「「おおーっ!!」」」
作品名:moonlight 改稿版(前編) 作家名:永山あゆむ