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永山あゆむ
永山あゆむ
novelistID. 33809
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moonlight 改稿版(前編)

INDEX|84ページ/89ページ|

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 ネオは腕組みをして天井を見つめる。
「まあ、確かに元気なくもないような気もないけど……」
 みちるも顎に手を当てて考え込む。
 そう見えるんだよ、とネオははっきりと言える。
 休み時間や昼休みに会話するときも、日に日に気が沈んでいるような……空元気で無理に笑っている表情を作っているようには見えたし、授業中もしゅんとしていて、度々、先生の質問に答えられなかったり……彼女らしくもないのだ。
 そして今日も、だ。
 下駄箱で別れるとき、
『また明日ね! 実緒!』
『う、うん。また、ね』
 表では明るく見えたが、歯切れの悪さに裏側にある重く、暗い表情がネオには見えた。まるで、「別れたくない」と心の中で訴えていたような……部活で何かあったのだろうか。
「うー、気になるなあー」
 頭を抱えて項垂(うなだ)れるネオ。
 仕方がないのだ。友達のことになると、どうしても本気で気になる。