moonlight 改稿版(前編)
「自分の好きなことなんでしょ? だったら前を向いて、とことんまで足掻(あが)いて、自分が納得できるところまでやらないと!」
「自分が、納得できるまで……?」
「そうよ! バカにされたっていいのよ! そういうコンテスト? に何回も堂々と参加すりゃあいいのよ! 大切なのは夢を諦めないこと! その意志があり続ける限り、奇跡は起きるわ! どんな道を辿(たど)ったとしても、最後には夢が叶う! わたしは、そう、信じる」
「ネオちゃん……でも……」
胸が苦しい表情で俯(うつむ)く実緒。
「大丈夫! わたしがついているから! ね!」
「え?」
実緒は顔を上げ、ネオがウインクしている姿を見つめる。
「道が違っても、夢に向かう情熱は……絶対に同じだわ! みんながみんな、夢が違うのは当然だよ。だけど、『叶える』というゴールへの道は、夢を持っている人すべての、共通のゴールだわ! わたしも実緒もその途中にいる。だから、一緒に行こうよ! そのゴールへ! お互い悩みとか、打ち明けながら、協力して目指していこうよ! run through(ラン スルー)だよ!」
「ネオちゃん……」
作品名:moonlight 改稿版(前編) 作家名:永山あゆむ