moonlight 改稿版(前編)
「あ、みっちぃも遊びたかった?」
みちるはネオの気持ちを察して、
「いや。別にいいけど。でも、そんなに仲良くなったってことは、一緒に駅前の商店街とかで買い物したり、家で遊んだりしてたの?」
「まあね。なんてったってわたしと実緒は『親友』だからね。アレも渡したしね」
「アレって……アレのこと?」
「そっ! アレ、よ」
――それは、ネオと彼女の絆が強くなった大事な一日でもあった。
ネオは、自慢げに、そして誇らしげに話し出した。
※※※
「こ、ここ……だわ……」
ハア、ハア、息を荒げらながら、目の前にある太陽光パネルのついた青い屋根の一軒家――実緒の家へと辿(たど)り着いた。
作品名:moonlight 改稿版(前編) 作家名:永山あゆむ