moonlight 改稿版(前編)
ネオのとぼけ発言に、みちるの拳が唸る。
「じょ、冗談だってば!」
「まったく、真面目にやりなさいよ」
どうやら部活の真の指揮者はみちるのようだ。部長であるネオですら、頭が上がらない。
彼女はコホン、と軽く咳払いして仕切り直す。
「さて! 今日が新入生含めた初めての活動ということで、まずは今年の活動方針について発表するわね。今年の軽音楽同好会は一年生が無事に二名加入したので、新たなステップとして、この四名でバンド活動をしたいと思います! 先生や演劇部などへの交渉は今からだけど、学校でのお昼の時間、そして放課後にはミニライブを定期的にやろうと考えています。そして、岩国でのアマチュアのライブフェスにももちろん参加します!」
おおっ! と部長の活動方針の発表に、
「いいねぇー、腕が鳴るよ」
「燃えるっスね」
「……楽しみですね」
みちる、健斗、巧が、それぞれの反応を示す。
「もちろん、ここにいる四人で活動ね。ちなみにバンド名は……わたしが考えたわ!」
「ええっ!? バンド名、もう決まってんスか!?」
作品名:moonlight 改稿版(前編) 作家名:永山あゆむ