moonlight 改稿版(前編)
バチ―――――――ン!!!!!
たまりにたまったストレスを開放したその音は、部屋全体に響いた。
健斗は思った――みっちぃ先輩には、すぐに謝ろう、と。
「――それじゃあ、四人揃っての初めての活動ということで、今日はミーティングをしまーす」
苦笑を浮かべて腫れた右頬を抑えながら、ネオが活動の始まりを告げた。
「う、うっス」
彼女の目の前に座っている健斗は、その形相に苦笑する。逆に彼の隣にいる巧は、「……はい」とロボットのように表情を一つも変えない。
「で、どんなことをやるんだよ、ネオ」
モードチェンジしたみちるが何事もなかったかのように訊ねる。先ほどまでキレていた面影はどこにもない。
「うーんとね、うーんと……えへへ、なにがしたかったんだっけ?」
「あ、あ、あんたねぇ……」
作品名:moonlight 改稿版(前編) 作家名:永山あゆむ