moonlight 改稿版(前編)
――おおっ! おおおおお…………っ!!
女子学生の絵に釘付けなり、そして、
「す、す、す、」
「?」
「すっっっっっごぉ――――――いっ!!」
喉につっかえた言葉を強引に吐き出し、ネオは大絶叫で驚嘆(きょうたん)を露(あら)わにした。それは形となって宇宙に向かって飛んでいき、女子学生の髪を暴風のように大きく揺らした。それはもう、光線を吐く大怪獣のようだ。
光線が消えた瞬間、時が止まったかのようにシーンとなる。
「……」
教室内や廊下を歩いている学生全員が声の主(ぬし)――ネオをじーっと、注目する。
「あ、あはははははは……き、気にしないで」
ネオは笑いながら周囲に平謝りして、その場をごまかした。だって、すご過ぎたのだ。大声以外にどんな表現をすればいいのよ!?
そんなネオを女子学生は唖然とした表情で見ていた。どんな風な言葉を返したらいいのか、分からない。
作品名:moonlight 改稿版(前編) 作家名:永山あゆむ