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おもかぴえろ
おもかぴえろ
novelistID. 46843
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魔法使い、旅に出る

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 マダム・キリコの特製レモネードをお持ち帰りでグーンマーに戻った一行。
 犬がせっせとレモネードをスポイトで一粒一粒魔法をかけながらキャンディにしているのを眺めながらかぴーは言った。

「マメだよね」

 誰のせいよっ!!
 思わず怒鳴りそうになって慌てて犬は息を殺した。
 粒が揃わないのはなんとなくプライドが許さないのである。
 マダム・キリコの特製レモネード、実は回復魔法がかけられている、知る人ぞ知る一品であった。
 懐かしそうにマダム・キリコは言った。

『私もね、あなたくらいのときはあっちこっち旅に出てたわ』
『マダムねー、運命の恋をしたんだよ』

 茶々を入れたかぴーを軽く睨み、でも誇らしげに肯定した。
 
『そうなの。主人と出会って私は旅を止めたわ。そして魔法使いのための店を開いたのよ』

 これから旅に出るなら持って行きなさい、この子も一緒なら尚更。とマダム・キリコはポットいっぱいのレモネードを用意してくれていたのだった。




「かぴちゃん、サクちゃん神様はー?」

 かぴーの服をちょいちょい引っ張って一休が小首を傾げる。

「どっかにお出かけ」
「ふーん。じゃあお出かけできないの??」

 つまらなそうに訊いてくる一休の視線に合わせてかぴーはニカッと笑った。

「もうすぐ帰ってくるよ。そしたら今度こそ旅にレッツゴーだ!」




『ただいまー♪』
「できたっ!!」

 サクッヤー姫神のお帰りと犬の涙と汗の結晶名づけて「特製レモネードキャンディ」が出来上がったのはほぼ同時だった。

『は?』

 定位置できょとんとするサクッヤー姫神。

「おかえり。犬さんアリガト☆」

 それぞれに声を掛けて、かぴーはよっこいしょと腰を叩いた。
 そしてみんなに声を掛けた。

「じゃ、いこっか」

 今度こそ本当に旅の始まりである。



クエスト
アイスドラゴン を 探して ホキャイド の こまき を たずねる。