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女は今が幸せなら、昔の古傷は痛まない~鬼平犯科帳などなど。

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 そのことを平蔵は身をもって若い部下に教えたのです。

 ただ甘いだけが優しさなのではないと、このドラマは教えてくれています。

 そういえば、アマゾンの鬼平犯科帳のレビューだったかに

 こんな上司が今、日本にはいないから、いたら良いなぁと

 書いてあられる方がいました。

 まさに、そのとおりです。

 何が正しくて何が正しくないのか。

 その判断基準は人によって違う。でも、世の中には常識とか良識といったものが

 存在して、おおかたの人はそういったものを基準に物事を判断します。

 ですが、今の世の中、その誰もが当然持っているべき良識を

 備えている人が意外と少ない。

 平蔵はまさに、そういう良識を備えた-良識だけではなく、その上

 思いやりも備えた人なのではないかと思います。

 俄か雨を見て泣くことはありませんでしたが、これはこれで深く

 考えさせられました。

☆2013.10.8 ~雨の湯豆腐より~

 
皆様、おはようございます。

 昨日は結構、日中は暑さが戻ったんですが、

 今朝はどんよりと曇り空がひろがっています。

 さて、土曜の夜は鬼平犯科帳を見ました。で、その感想を翌朝、書こうと思って

 いたら、例の出来事が起こり-。

 なので、順番は入れ替わり、今日になりました。

 今回のタイトルは雨の湯豆腐。

 何だか、タイトルからして何か起こりそうな予感?

 時次郎という若い楊枝職人がいました。

 【ブログでは画像あり】

 ☆ 時次郎を演じていのは清水健太郎さん。かなり若い頃では?

 過去をひきすりながら、なお女を忘れられない若い職人を見事に演じ手ています。

 時次郎は土手下のしもた屋にひとり住まい。

 カラスをペットにしているところが、物語りにちょっとした陰影を添えています。

 番組内では、彼がカラスにえさをやりながら

 心の内を吐露しているシーンがたびたび出ます。

 孤独な彼の心を象徴しているシーンです。☆

 楊枝、つまり、つまようじを作る職人さんです。

 実は彼には過去があった。

 その昔、名うての大盗賊の頭の元で盗人として働いていたのです。

 更に、親分の一人娘、おきちと良い仲になっていところ、

 親分の信頼も厚い手下にして甥っ子の男に見つけられ、

 おかしらのお嬢さんに手を出すたぁ、良い度胸じゃねえか

 といううことで、袋たたきにされた上、一味から破門になりました。

 以来、一匹狼となり、今は表は楊枝職人、裏は闇の殺し屋です。

 かなりの凄腕の殺し屋です。

 この殺しの依頼はもちろん、間に立って繋ぎをつけてくれる人がいます。

 ある日、その人が殺しの仕事を持ってきた。

 その殺して欲しいという相手が何と時次郎の昔の女だった!

 おきちは父親が亡くなり、盗人一味が解散した後、

 江戸に来て大店の後妻にまんまとおさまっていたのです。

 名前もかえて、幸せに暮らしていました。

 そのおきちを今も追いかけ回しているのが時次郎を袋たたきにした、おきちの従兄。

 しかし、おきちが次第につれなくなり、金も渡さなくなったので

 従兄はおきち殺しをプロの刺客に頼んだ。

 何と、おきちも自分の生命が狙われていることなど露ほども知らず

 従兄殺しを刺客に同じように頼みました。

 そして、それを仲介人から引き受けたのが時次郎だった。

 回りに回って用意された再会の場。

 一度は切れていたと思っていた縁の糸が再びつながりました。

 しかし、おきちは今の穏やかな暮らしに満足し、今の年老いた夫にも情愛を

 感じるようになっていました。

 今の暮らしを守りたいという気持ちが強くなっていたのです。

 そんなおきちに時次郎はもう一度やり直そうと囁く。

 でも、おきちは、時次郎が邪魔なので、今度は時次郎を殺してくれるように

 仲介人に頼んだ。

 結局、時次郎は別の仲間の刺客に殺されます。

 明日の朝には、愛する女と落ちあい、江戸を出てずっと二人だけで

 暮らせると、けして叶わぬ夢に想いを馳せ心弾ませていました。

 隣のおじいさんが美味しそうなネギを差し入れたくれた時、

 時次郎は好物の湯豆腐をつついていました。

 いやぁ、とっつぁん、湯豆腐はやっぱり良いね

 笑顔の時次郎。

 その後、彼は仲間に斬り殺されます。

 外はしのつく雨が降っていました。

 まあ、だいたいの話の流れです。

 最後に平蔵が自宅の屋敷から雨を眺めながら

 女に昔はないんだぜ。

 女って生きものはな、今が幸せなら、昔のキズは痛まない。

 そんなもんさ

 と手下の同心た相手に話しているシーン。

 更に、おきちが何も素知らぬ顔で今の年上の夫と寄り添い、

 幸せそうな笑顔で江戸の町を歩いていく姿が映し出されます。

 鬼平犯科帳は、本当に人の心の機微を見事に描き出しています。

 しかも、絵空事ではなく、江戸時代にはこういう出来事ももかしたら

 本当にあり得たのではないだろうかと

 見る者に思わせる。

 少しも不自然でなく、人と人がぶつかりあって生まれる

 様々な感情をリアルに描いています。

 その感情というのは、あるときは男女間の愛憎であったり、

 親子、兄弟、昔の親分と手下の情愛であったりする。

 番組を見終わった後、切々と心に押し寄せる想いは

 人によって違うでしょうか゛、生きることは尊いことなのだと

 思わせてくれる、人と人との関わりは哀しくも美しく、時に残酷ともなり

 また、暖かいものでもあるのだと我々に語りかけ、教えてくれます。

 だかこそ、今日、哀しいことかあったとしても、

 明日はまた良いことがあるかもしれないから、

 絶望しないで明日の幸福を信じて生きてみようという

 気持ちに見る者をしてくれる。

 見る度に心が洗われるような気がします。

 番組の最後のナレーション。

 降る雨を眺めつつ、

 時次郎の女への恨みも涙もすべてこの雨が洗い流してくれると

 思う平蔵であった

 のひとことが印象的でした。

 この後、いつもどおり、インスピレーションが流れ

 美しい江戸の四季が描き出されます。

 何故か、これを見終わった後、この最後で自然と涙することが多い私です。
 

☆ 人として生きていく哀しみ ~時代劇 鬼平犯科帳 おみよは見た より~☆

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さて、一昨日のことになりますが、<太>鬼平犯科帳</太>を見ました。

 タイトルは<太>おみよは見た</太>。

 <太>おみよという15歳の少女がいました。捨て子だったところを情け深い百姓の