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女は今が幸せなら、昔の古傷は痛まない~鬼平犯科帳などなど。

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☆ 2013.9.26 ~深川・千鳥橋より~☆


こんにちは。

 信じられません。午前中に記事を書いて保存しようしたら、できない。

 いきなりメンテナンス画面に切り替わった~。

 というわけで記事はたぶん、保存できませんでした。

 私の時間を返してくれ~。

 昨夜、鬼平犯科帳を見ました。深川千鳥橋というタイトルで、最初に千鳥橋のたもとで熱心に
 祈っている女か出て、

これは千鳥橋のふもとで繰り広げられた男女の儚いささやかな物語であるとナレーションが

入ります。

 間取りの万蔵は腕の良い大工だけど、裏では自分の引いた間取りを盗賊に売りつけて荒稼ぎを

 してきた。労咳持ちの彼はお元という女とめぐり逢い深間になりました。

 お元は茶酌女で、やはり労咳持ち。茶酌女は時に身体も売る辛い仕事です。

 でも、お元はいつも真っすぐに生きていこうとしている。

 万蔵はお元に最期を看取って欲しいと頼み、お元も承知します。最後は温かな場所で余生

 を暮らしながらお元と生きたいと願う万蔵はお金が欲しい。

 そのために最後に間取りを売る決意をするのですが、お元は

 汚れたお金なんて要らないよ、そんなことをしても安楽に死ねないよ。

 と、万蔵を止めようと必死。

 庚申様に どうかあの人にこれ以上、罪を犯させないで下さいとお願いします。

 しかし、万蔵はついに間取りを売ろうとし、失敗。

 危うく生命まで取られそうになったところに平蔵が手下を率いて現れた。

 神妙にお縄になろうとする万蔵に平蔵は

 どこにでも好きなところへ行きなさいと言います。

 そこには二丁の駕籠が用意されいました。

 更に平蔵は二人に路銀まで与えます。涙ながらに去ってゆく二人を乗せた駕籠が

 江戸の夜の闇に吸い込まれてゆく。

 それを見送りながら、ナレーション。

 平蔵はしみじみと思うのだった。

 人の罪は目こぼしできても、生命までは目こぼしできない。

 それから、ジプシーキングのインスピレーションが流れ、バックに江戸の四季を情緒豊かに

 描いたエンディング。

 良いですね。今まで見たこのシリーズの中ではいちばん良かった。

 日本の時代劇、古き良き時代の原点がここにある。

 別に大事件が起きるわけでもなく、淡々と時間が流れるだけ。

 大どんでん返しもありません。それでも、見終わった後、ああ、生きることって

 よいなと見る人に考えさせてくれる作品です。

 元々、私はこういう時代小説が描きたかった。

 もし究極の目標を言うとしたら、こういう世界を描きたい。

 特に、自らの運命を呪うこともなく受け入れ

 ひたすら前を向いて生きようとするお元の姿には感じるものが多々

 ありました。

 人は誠実に生きてこそ人間なのだと教えてくれます。

 これで、多分、別の記事に書いたのとほぼ同内容の記事だと思う

 んですが。

 こういう日本の時代劇を見ると、つくづく日本人に生まれて良かった

 なーと思います。

 韓国ドラマのよう意表をつきまくりの展開なんかは全然なくても、

 見終わった後のあの心の満たされた感じは、また韓ドラとは違った

 意味で見ごたえがあるといえます。

 どちらが良い悪いの問題ではなく、作られた意図も作品の方向性も

 まったく違うので、それはそれで両者の良いところを見て

 楽しめば良いと思います。

 
 ☆ 2013,9.29 ~俄か雨より~☆

皆様、おはようごさいます。

 昨夜は鬼平犯科帳を見ました。

 タイトルは俄か雨。
 
 平蔵が市中見回りに出ていて、俄雨に遭いました。

 途中、空き屋で雨宿りしようとしたら、何と火付け盗賊改め方の勘定役

 つまり、若い部下が色っぽい茶屋の女と飛びこんできて、

 こちらも雨宿り。

 しかし、その空き屋をねぐらにしていた極悪浪人にこてんぱんにのされてしまった。

 平蔵か部下には判らないように浪人をやっつけて、

 後日、部下を呼び出した。

 まさか上司に一部始終を見られているとは知らない部下は

 何故、昨日の事件について平蔵があたかも知っているかのようなしゃべり方を

 するのか判らない。

 最後にそなたはそれでも火付け盗賊改め方か!

 賊の一人も手に負えないようで、どうするっ。

 と一喝。

 平蔵は今すぐ、この場で腹を切れと言い放つ。

 もちろん、本気ではありません。

 青くなった部下に平蔵は同役-つまり盗賊改め方の娘と結婚して

 身を落ち着けるなら、許してやろうと持ちかけます。

 つまり、ちゃんとした家の娘と部下をめあわせることで、

 その茶屋の女とのつながりも断ち切らせ、部下の身辺を落ち着かせようとしたのです。

 若くて働き者の妻を貰った部下は新婚生活が楽しくて

 女のことも忘れていました。

 しかし、ある日突然、ふっと思い出し、女の暮らしている目黒の方に足を向ける。

 が、途中で手配中の極悪盗賊に出くわして、女には会う前に

 盗賊を見張るとになりました。

 彼の元愛人の住まいの隣の鍵屋の女房がその盗賊の愛人だたのです。

 そういうわけで、盗賊がしばしば、その鍵屋に現れ、それを部下が見つけた。

 彼は急いで平蔵に知らせ、平蔵も現場に駆けつけた。

 お手柄だぞと部下をねぎらう平蔵。

 やがて、盗賊改め方が見張っているとも知らぬ盗賊はお縄になる。

 騒動を聞きつけ、隣の茶屋の女も見に来た。

 その時、女は下手人を捕らえている役人が昔の恋人だと知り、愕然とします。

 私なんかにはふさわくないお偉い役人さんだったのね

 女は男との縁がここで絶ちきられたことを悟ります。

 そして、わざと灯りを掲げて、女に部下の顔を見せつけるようしたのは

 他ならない平蔵でした。

 平蔵は部下と茶屋の女がこれからも関係を続けていけば、

 二人のためにならないことを知っていた。

 だから、敢えて関係を断つようなことをしたのです。

 事件後、部下は心の迷いを断ち切りました。

 何も知らない妻に、

 盗賊改め方では、雷といえばお頭(平蔵)のことを言う

 んだぞ

 と話します。

 妻は無邪気に長谷川様はそのように怖いお方なのですか?

 と返す。

 男は更にいや、そうでもない。本当は優しいお方なのだ。

 この五月雨のように優しく私たちを包み込む度量の大きなお方なのだ

 と応えます。

 同時収録の深川千鳥橋とは異なり、これはこれで良かった。

 人生には様々な縁があります。

 当然ながら、良い縁ばかりだとは限らない。

 当人同士は良い縁だと信じ込んでいても、周囲の人や年長者から見れば

 これは明らかに悪縁だと思えるようなもの、

 互いのためにならない縁もあります。

 なので、時には心を鬼にして断たなければならない縁もあります。