ノーネットdayについて~ネット依存を考える~
生み出す芸術に真の価値やすばらしさがあるのかなと凡人にしかすぎない私などは思うし、そ
ういう人の生み出した作品を読む気にもなれない。きっと作品としても才能としてもすばらし
いものを持った人なのでしょう。
それは認めるけれど、私自身はあまりそういう人の作品をすばらしいとは思えない。
サイトの方針についても大変、残念に思う出来事でした。
ただ、私は自分の考え方が絶対的に正しいと言っているわけではありません。
世の中には様々な考え方があるでしょう。
しかし、こんな風に考える人間もまたいるのだというくらいに読み流していただければと
思います。
☆ 実体のない友人 2014/06/21 ☆
こんにちは。思えば、前回の更新から随分と間が空いてしまいました。
ところで、以前、どこの誰とも判らない女性とメル友づきあいしているとお話ししたこと
がありますね。いえ、普通はネットでの付き合いといえば、ハンドルネームを使い、
かなり親しくなっても素性は明かさないのは常識です。
しかし、ある程度のところまでいくと、何歳くらいなのか、主婦なのかOLなのか、どん
な仕事をしているのか、くらいはごく普通に話すものです。
なので、どこの誰とはもちろん判らなくても、この人は三十代の保険会社に勤める女性で
独身、とか、その程度は自ずと判ってくるものです。
しかし、彼女の場合はメール交換が始まってしばらくした頃に、それすらも明かしては
くれず、そのまま付き合いが続行していました。
そんな関係ですから、さほど長続きはしないことは私も承知していたら、意外に続いて
今年の6月まで何と頻繁にメールのやりとりが続いたのです。
約一年、正味十ヶ月とは、私自身も当初は考えてもみませんでした。
これはひとえには、私がまったく彼女の私的に立ち入ることがなく、もっぱら、好きな
ドラマだとか歴史、または私の小説の感想などの話題だったからだろうと思います。
どなたでもそうだろうと思いますが、私は相手の望まないことに立ち入ったり深入りはま
せん。何歳代かさえ知らせたくないと思うほどガードの堅い人に対しては
何を訊いても野暮というものです。
まあ、そんな感じで、互いの趣味世界については深く語り合い 、ある意味ではリア友よ
りも深い付き合いをさせて貰ったと思います。
その彼女から今度こそいよいよメールが途絶えました。
こういう日が来るのを私はいつもどこかで考えていたので、いよいよ終わりかという想い
がしました。
しかし、終わったことなので、私の本音を言いますが、ある意味で自分のことをいっさい
明かさないというのは(逃げ場を作っている)ということでもありますね。わかりやすく
言うなら、私と彼女の間には一本の境目がありますが、彼女は更にその境目からもかなり
の距離を取って自分の前にもう一本の二本めの防護壁をこしらえ、その後ろにいる。
何歳代の主婦か、OLか、そのくらいのことを明かしたからといって、どこの誰々さんかと
特定することができるはずもありません。
しかし、それすらも明かさなかったということは穿った見方をすれば、相手は私を信用
しておらず、また、何かあったときは、いつでも逃げられるような体勢を取っていたとい
うことでもあります。
それは一人の人間対人間としてつきあってゆくのに、あまりに卑怯ではないかと思います。
今はネットでの交流も盛んですし、私もサイトで知り合った方はそれなりにはいますが、
皆さん、もちろん、どこの誰とまでは知りませんが、どれくらいの年代で、どういう環境
かなのかくらいはもちろん知っています。
その中で、そういう特殊な付き合いを望み、続けたのはその女性だけでした。
もちろん、私もそれを承知で続けたのですから、別にそれはそれで良いと思います。
ただ、私はたとえ顔を見たこともなくても、何かの縁があって知り合った人に対しては
できるだけ誠実でいたし、正直でありたい。
なので、自分からもちろんぺらぺらと喋りはしませんが、相手から訊ねられたら、応えら
れる範囲で自分のことも語ります。
だって、有名人でもないのに、そんな誰だか判っても、何もしませんよ―。
私はいつも不必要なまでに自分のことを喋らない語りたがらない人は、どこかで自惚れ
れがあるんじゃないかなとも思います。
こんなことを言うと怒られるでしょうが―。しかし、有名人やタレントなら、身分をあ
かせばストーカー行為をされたりすることもあるでしょうが、ただの一般人が誰だと知っ
たからといって、普通、何かされるでしょうか? 別にあ、そう、というくらいの感じで
通り過ぎるだけ。なので、不必要に素性を警戒している人や隠したがる人は自惚れている
か、もしくは、自分自身が何か他人に知られては困ることがある―。そんな風に思ってし
まうのは私だけでしょうか。
いずれにせよ。去る者は追わずです。男女間の恋愛なら、自分が仮にその人を好きで
未練があるなら、嫌われるのを承知でこちらから追いかけていくのもアリですが、普通の
ネットの流動的な付き合いでは、そんなことをしても無意味です。
というわけで、(実体のない)メル友ともこれで本当に終わりました。
彼女とは楽しい時間を過ごさせて貰ったので、良い思い出の一つです。
ただ、最後まで私を信用して貰えなかったように感じられるのは、とても残念なことだ
と私は思っています。いずれにせよ、また新しい出逢いがあり、それもまたいつかは終わ
るのでしょう。まさに一期一会、それがネットの人間関係だと私は感じます。
☆ 一期一会~他人を泣かせるより自分が泣く~ 2014/06/28 ☆
人生とは不思議なものです。ケータイ小説サイトでは不思議と長く続いた知人との縁が終わ
ると、次の縁がめぐってきます。
実体のないメル友さんから連絡が来なくなる少し前、今度は中華ファンタジーを読んでファ
ンになってくださったという方からメールをいただきました。
実体のないメル友さんのように頻繁にというわけではなく、ごくたまに思い出したように
メールが来るので、私もお返事を差し上げています。
これが一期一会というものなのでしょうか。
以前、私は実体のないメル友さんと知り合う少し前に、三人の男性相手に同時不倫していた
女性とおつきあいを止めました。気も合うしも良い人だったのですが、どうしても、彼女の
生き方に共感ができなかったのが原因でした。
それでも、自分から何も連絡しなくなったときには、心が痛みました。向こうは罪悪感なし
にやっている不倫ですから、私が何故、彼女と距離を置こうとしたかは理解できないでしょ
う。だから、何も言わないのがいちばん良いと思いつつも、突然、連絡が来なくなったこと
については彼女なりに傷つくのではないかと考えました。
作品名:ノーネットdayについて~ネット依存を考える~ 作家名:東 めぐみ