永遠の冬休み
今日はクリスマスデートの日、栄は今までに見たことのない服を着ていて、僕はちょっとドキッとしてしまった。
「へへへ、どうかな?似合う?」
「うん、似合ってるよ」
栄は僕に満面の笑みを見せると「ありがとう」と言い、顔を赤くして僕に背を向ける。
今はちょうど朝の9時前、僕は一度家に帰り仕度をする。その間栄は先に集合場所に行かせといた。
家に帰ると誰もいない、お母さんは出張で、お父さんは明日の朝帰ってくる。
なので今日も栄の家に、泊まることになる。
だが僕はそんなことより栄を待たせてるかもしれないので、急いで仕度を終え、待ち合わせ場所へと向かう。
――――――――とある町
「おまたせー!待ったー?」
「ううん、私も今着たとこよ」
見え見えの嘘を吐く栄、今一瞬ツッコミそうになったがそれが栄の優しさなのだ。うんうん。
だがどちらかといえば、初デートなので緊張している。
「じゃあどこに行く?栄の好きなとこに行かせてあげるから」
「うん、ありがとう、でも私はつーくんがいればどこにいたって楽しいから」
そういうと栄は顔をマフラーの中に隠す。
そう言われた僕は行くとこを決めており、その場所を順に回っていく、そこで見たのは栄のありのままの姿だった。前にも言った通り栄は何かの心の心境で、今のような感じになったが、今の姿は栄が変わる前の栄だった。
「ねぇねぇつーくん!これ一緒に撮ろうよ!!」
今僕らはナンジェタウンにいる。そして彼女が指差したのは、青い鳥というなんか幸せになれるプリクラらしい。
「いいよ」
僕はそう言うと栄が手をつなぎ僕を引っ張る。