プライド
伸也「お前いつからそんな熱血漢になったんだよ」
憂理「お父さんの影響じゃない?それに子ども同士の喧嘩ならヤクザも手を出さないでしょ」
伸也「あのなぁ・・・」
猪狩「お前ら面白い話をしているじゃねぇか」
猪狩登場
猪狩「竜治さん」
竜治「ん、どうした・・・そいつらはなんだ?」
猪狩「こいつら俺らが襲おうとしているおっさんの子どもらしいですぜ」
竜治「本当か?もし違ったらお前・・・」
猪狩「ちょっと、おっかねぇ事言わないでくださいよ。間違いねぇですって」
辰次「あれ?お前昨日の・・・」
猪狩「あっ!お前昨日の生意気なガキか」
伸也「ガキって対して年変わらねぇだろ」
辰次「相変わらず口だけは達者だなぁ、おい」
辰次 伸也に腹パン
伸也「うっ・・・」
竜治「おい、あんまり手荒な事はするな」
辰次「はい、すいません」
竜治「さて、お前らここで何していた?」
伸也「家に帰ろうとしていたら、あんたらが居て通り辛かったから話していただけだよ」
猪狩「パチこいてんじゃねえよ。お前ら親父がどうのこうのって言っていたじゃねえか」
辰次「何、お前あのおっさんの子どもなの?マジかよ」
伸也「あのおっさんって誰の事だよ」
憂理「ちょっとあまり挑発しない方がいいって」
竜治「そっちの嬢ちゃんの言うとおりだ、あまり俺を怒らせない方がいいぞ」
伸也「自分でそれ言いますか」
憂理「ちょっと、何言っているの!?」
竜治「面白い奴だな、おい少し痛い目見せてやれ」
辰次「女はどうします?」
竜治「馬鹿か、女に手を出す奴がいるか」
憂理「あら、紳士なのね」
竜治「そんなんじゃないさ、お前は後でたっぷり可愛がってやるよ」
伸也「おい、憂理に指一本でも触れてみろ、ぶっ殺すぞ」
竜治「威勢だけはいっちょまえだな」
辰次「俺らに手も足も出なかった癖にな」
猪狩「あのおっさんをボコす前のウォーミングアップにはちょうどいいな」
響登場
響 「あれは・・・おい貴様ら何をやっている」
憂理「お父さん!!」
猪狩「あん?なんだよ、おっさん」
響 「そこに捕まっているのは私の娘と私の親友の息子だ、放してもらおうか」
辰次「おっさんもあいつの知り合いなのかよ、ちょうどいいや。あんたもボコボコにしてやるよ」
伸也「響さん、こいつら親父に負かされているんだ。親父に勝っている響さんならこいつらなんて余裕だろ?」
響 「なる程、こいつらが中森を襲ったガキか・・・まかせろ伸也、私が助けてやる」
憂理「お父さんカッコいいじゃない」
響 「馬鹿、私はいつもカッコいいぞ」
辰次「おっさん、調子に乗ってるんじゃねえよ」
響 「謝るなら今のうちだぞ?」
猪狩「すぐにその減らず口叩けなくしてやるよ」
響・猪狩・辰次 殺陣 響結局負ける
辰次「なんだ、こいつ?口ほどにもねえじゃん」
憂理「お父さん、本当に中森さんに勝った事あるの?」
伸也「響さんの言うことを真に受けた俺が馬鹿だった・・・」
響 「ブ、ブランクだ」
猪狩「哀れだぞ、おっさん」
響 「勝負はこれからだ」
伸也「もういいよ、響さん」
響 「な・・・お前まで言うか」
竜治「俺が言うのもアレだが、なんか可哀そうだぞ」
憂理「別にいいですよ、あんなのに期待した私たちが馬鹿でした」
響 「私が諦めていないのにお前らが諦めるな!!」
辰次「いや、諦めろよ」
猪狩「流石に俺らも哀れに思えてきたぞ」
響 「ええい、そんな視線を向けるな。いいか、私たち父親はな、子供たちの前ではヒーローじゃないといけないんだ」
辰次「ヒーローって馬鹿じゃねえの」
憂理「こんな時に何言っているのよ、お父さん」
響 「いいから黙ってきけ。会社でどんなに惨めな思いをしようが、お前らみたいな群れているだけでいい気になっているガキに舐められようとな、子供の為、家族の為に戦わなくちゃいけないんだ。カッコいい親父でいなければいけないんだ」
憂理「すでにかなりの醜態さらしているけどね」
響 「だからまだ勝負は決まってないって言っているだろ。中森みたいにへらへらしていたら駄目なんだよ。子どもを失望させちゃいけないんだ。男親は子供の、一番最初のヒーローなんだ!!」
猪狩「偉そうな事言っているけど、お前もう負けてんじゃん」
響 「私はまだ諦めてないぞ、さあもう一戦だ」
猪狩「このおっさん、面倒くさいな、いいや辰やっちまえよ」
辰次「今時そんなの流行らないんだよ、おっさん」
響 「お前一人でいいのか?」
辰次「俺一人でおっさんの相手は十分なんだよ」
響 「私をあまり見くびるなよ?」
伸也「響さん、無理するなって」
響 「大丈夫だ、見ていろ」
憂理「駄目よ、ああなったら言う事なんか聞きやしないわ」
響 「準備はいいか?若造」
辰次「一回負けているくせにカッコつけてんじゃねえよ」
辰次・響 殺陣 響辛勝
響 「どうだ!」
辰次「ってー」
猪狩「おい、何やっているんだよ、辰」
伸也「響さん、たまにはやるじゃん」
響 「たまにはとはなんだ。ボクシングは一対一でやるスポーツだ。タイマンなら勝つのは当たり前だろ」
憂理「ギリギリだったけどね」
響 「演技だ、演技。圧倒したらつまらないだろ?」
猪狩「舐めやがって・・・」
竜治「まぁ、待て。そんなに頭に血が上っていたら辰次みたいになるぞ」
猪狩「けど、竜治さん」
竜治「俺の言う事が聞けないのか・・・」
猪狩「い、いえ。そんなことは・・・」
竜治「おっさん次は俺が相手だ」
響 「お、真打ちが登場か」
辰次「竜治さんが出なくても大丈夫です、俺がこんなおっさん・・・」
竜治「負けた奴は引っ込んでいろ」
竜治、辰次に蹴りを入れる
辰次「ぐっ・・・」
竜治「じゃあ、おっさんやろうか」
響 「言っておくけど私は強いぞ」
憂理「お父さん、無理しないで!!」
響 「いいから黙って見ていろ。こんな奴らすぐに倒してみんなで家に帰るぞ」
竜治「残念ながらおっさんが行くところは病院のベットだ」
竜治・響 殺陣 響惨敗
憂理「お父さん!!」
竜治「さて、次はお前だ」
伸也「ああ、やってやるよ」
憂理「何言ってんのよ、あんた昨日喧嘩して負けているんでしょ?勝てる訳ないじゃない」
伸也「知るか、そんなこと。それにあいつと喧嘩して負けた訳じゃない」
憂理「そんなの詭弁よ」
伸也「うるせえ、このまま引き下がれるかよ」
憂理「男ってほんと馬鹿」
伸也「馬鹿で結構・・・さぁやろうか」
竜治「嫌いじゃないぜ、そういう所」
竜治・伸也 殺陣
中森 登場
中森「伸也、何やっているんだ!」
憂理「中森さん!」
中森「憂理ちゃんこれはどういう事だ」
猪狩「おっとおっさんには・・・」
中森 猪狩をワンパンで沈める
中森「お前は引っ込んでいろ」
憂理「中森さん、強いんですね・・・」
響 「中森か」
中森「響まで・・・一体どうしたんだ」
竜治「おっさんを締めようと思って俺らが待ち伏せしていたらそいつらが絡んできたんだよ」
伸也「お前らが先に手を出してきたんだろ」
竜治 伸也を殴る
伸也「うぐっ」
竜治「なんか言ったか」
中森「それ以上息子に手を出すのは止めてもらおうか」