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永山あゆむ
永山あゆむ
novelistID. 33809
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ヘリテイジ・セイヴァ―ズ ノベルゲームシナリオVer.

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   光のような、一瞬で到達できるような速さで。
   ……頼む!!

   ※光る音

   パア――――――ッ!!

【光大】「!」

   ※画面が一瞬白くなり、CGが切り替わる

■空間の狭間(インタスティス) 靴、光る 青紫色の空間

   ※このシーンはCGで表現するため、立ち絵を表示しない

【光大】「く、靴が……」

   念じた途端、靴が、白く光り出した!
   これは一体なんだ。

【火奄】「グオオオオオオ!!」

   靴に驚く暇もなく、火奄が俺の目の前に……!

【光大】「うおおおおっ!」

   俺はまた横っ飛び躱す……。
   その瞬間!

   ※画面が一瞬白くなり、CGが切り替わる

■空間の狭間(インタスティス) 光大、光りに包まれる 青紫色の空間

   ※このシーンはCGで表現するため、立ち絵を表示しない
   ※光に包み込まれる音

【乙愛】「光大!?」

   俺は白い光に包まれる。
   目の前が真っ白になる。

   ※光が不規則に移動する音

   ヒュン、ヒュン、ヒュ―――――ン!!

【乙愛】「……」

   ※すぐにCGが切り替わる

■空間の狭間(インタスティス) 全景 青紫色の空間

【光大】「うっ……」

   光が消え、俺はどこかに連れてこられた。
   景色が青紫色。ということは、まだ決着はついていない。
   だけど、景色が動いて見える。

   ※ボロボロの乙愛の立ち絵を表示。叫ぶ

【乙愛】「コータ――っ! とどめを刺せ―――っ!」
【光大】「乙愛の声……?」

   ※ボロボロの乙愛の立ち絵を表示しない

   しかし、小さく聞こえる。遠くまで離れているのか?

   ※ボロボロの乙愛の立ち絵を表示。叫ぶ

【乙愛】「しっかりしろ―――っ! おまえは今、火奄に乗っている―――っ!!」

   ※ボロボロの乙愛の立ち絵を表示しない

【光大】「ええっ!?」

   ※すぐにCGが切り替わる

■空間の狭間(インタスティス) 光大、龍の頭上へ 青紫色の空間

   ※このシーンはCGで表現するため、立ち絵を表示しない

   そういえば、左右に二本の角があるし、紅く光る鱗……。
   間違いない、俺は火奄の頭上にいる!
   二度目の奇跡が起こったのだ。

【光大】「ありがとう……じいちゃん」

   火奄は俺を見失い、中空をうろうろしている。
   決着の時だ!

   ※画面が白くなる

■画面が白い

【光大】「うおおおおおおおおっ!!」

   ※突き刺す音

   ズギャ――――――――ン!!

   ※立ち絵を表示しない

【火奄】「ギャアアアアアアアアアアアアアアア!!」

   ※フェードイン(すぐに次のCGになる)

■空間の狭間(インタスティス) 全体がが紫へと変色する火奄 青紫色の空間

   ※このシーンはCGで表現するため、立ち絵を表示しない

   紅き龍の断末魔が響く。
   火奄はたちまち、全身が紫へと変わり、

   ※画面がピカピカと光り、すぐにCGが切り替わるする。

■空間の狭間(インタスティス) 爆発する火奄 青紫色の空間

   ※このシーンはCGで表現するため、立ち絵を表示しない
   ※火奄が爆発する音
   ※画面が激しく上下に揺れる

   ドォオオオオオオオオオオン!!

   爆散し、たくさん紫色の粒子――ポルターガイストの魂だろうか、それらこの空間の彼方へと消えていった。

   これで、ようやく戦いは終わった……。

   ※フェードアウト

■空間の狭間(インタスティス) 空中にいる光大 青紫色の空間

   ※このシーンはCGで表現するため、立ち絵を表示しない
   ※フェードイン

【光大】「……ん?」

   え……?
   あれ……?
   俺、まさか空中にいる?
   ということ……は――。

   ※フェードアウト(さっと暗くなる)

■画面が暗い

   ※落ちる音

【光大】「うわああああああっ!!」

   地上へまっさかさま。
   ああ、このままぶっ倒れるのか……。

   ※フェードイン(さっと次のCGを表示)

■空間の狭間(インタスティス) 光大、リストバンドの力で綺麗に着地 青紫色の空間

   ※このシーンはCGで表現するため、立ち絵を表示しない
   ※風の音

【光大】「へ?」

   地面につく直前、風が俺をふわふわと浮かせる。
   そして、そのまま綺麗に着地。

【光大】「おおぅ……」

   最後まで、助けられたな。

   ※すぐにCGが切り替わる

■空間の狭間(インタスティス) 剣が粒子となって、白い球体に吸い込まれる 青紫色の空間

   ※このシーンはCGで表現するため、立ち絵を表示しない

【光大】「あっ、剣が……」

   役目を果たしたのか、剣は粒子となって白い球体に吸い込まれ、ポルターガイストが見えるサークルも消え、空間はもとの暗い紫色の、無機質な空間へと戻った。

   ※クロスフェード

■空間の狭間(インタスティス) 光大、白い球体を撫でる 黒紫色の空間

   ※このシーンはCGで表現するため、立ち絵を表示しない

【光大】「ありがとう」

   俺はそっと、白い球体を撫でた。

   ※横ワイプ(さっと暗くなる)

■空間の狭間(インタスティス) 全景 黒紫色の空間

   ※横ワイプ(さっと表示)
   ※ボロボロの乙愛の立ち絵を表示。喜ぶ

【乙愛】「コーターッ!」

   ※ボロボロの乙愛の立ち絵を表示しない
   ※走る音

   乙愛が走ってくる。
   俺は喜びを爆発させる。

【光大】「乙愛、俺、やった――」

   ※フェードアウト

■画面が暗い

   ※画面が横に揺れる

   ガバッ!

【光大】「!?」

   ※フェードイン(さっと表示)

■間の狭間(インタスティス) 涙を零しながら光大を抱きしめる乙愛 紫色の空間

   ※このシーンはCGで表現するため、立ち絵を表示しない

   ……。

【光大】「お、おおお、お、乙愛、さん……これは、一体……」

   な、何、このシチュエーション……。
   カエにも、されたことがないから、ど、どうすれば、いいんだ。
   普通に接すれば、いいのか? 普通って、ど、どんな風に、だっけ?
   頭が混乱する。

【乙愛】「バカ!」

   胸元に、大きな息の塊が当たる。

【光大】「え?」
【乙愛】「無茶ばっかりして……どれだけ心配したか……」
【光大】「お、おまえに言われたくねぇよ。おまえの方こそ、走ってこっちまで来たけど、痛くないのか……?」
【乙愛】「さっきまで痛かった……だけど、コータが無事で、私の分まで戦って、火奄を倒してくれたから、痛くない」
【光大】「……乙愛」

   まったく、やせ我慢しやがって。でも、悪くは、ない。
   普通に、嬉しい。
   乙愛はぎゅっと俺の背中を掴む。

【乙愛】「ありがとう……守ってくれて。……そして、生きていてくれて……バカぁ……」
【乙愛】「うっ……ううっ……」