ヘリテイジ・セイヴァ―ズ ノベルゲームシナリオVer.
※画面全体が炎に包まれる(赤くなる)。
※数秒ウェイト
※すぐにCGが切り替わる
■空間の狭間(インタスティス) 全景 青紫色の空間
【光大】「くっ……」
乙愛のくれた機械で、俺はなんとか無傷にすんだ。
しかし、これを持っていない彼女の方は……?
※立ち絵を表示しない
【乙愛】「ううっ……」
【光大】「!」
※フェードアウト(さっと暗くなる)
■空間の狭間(インタスティス) 乙愛、倒れる全景 青紫色の空間
※このシーンはCGで表現するため、立ち絵を表示しない
※フェードイン(さっと表示)
【光大】「乙愛!」
乙愛は倒れていた。
服はところどころ焦げており、とてもじゃないけど動ける体ではない。
【光大】「乙愛、乙愛!」
俺は乙愛を抱え、強く揺さぶる。
【乙愛】「うるさい……ぞ。私は、大丈夫だ」
乙愛が目を開ける。
※フェードアウト(さっと暗くなる)
■空間の狭間(インタスティス) 光大、振盾(プロテクション)で防ぐ 青紫色の空間
※このシーンはCGで表現するため、立ち絵を表示しない
※フェードイン(さっと明るくなる)
【火奄】「グウオオオオオオ!」
俺たちに向かって火炎弾が襲ってくる。
【光大】「ああー、ウザい!」
俺は機械で火炎弾を防ぐ。
【光大】「くっ……」
容赦ねぇな、ほんとに……。
【乙愛】「ハア……ハア……」
【光大】「!?」
※すぐに次のCGに切り替わる
■空間の狭間(インタスティス) 光大の隣を横切る乙愛 青紫色の空間
※このシーンはCGで表現するため、立ち絵を表示しない
なんと、乙愛が俺の前を横切る。
しかし、酔っ払いのようなよろよろとした足並みだ。とてもじゃないが、戦えるはずがない。
何考えてんだよ。
【光大】「おい、乙愛! おまえ、足が……」
【乙愛】「この程度の痛み、問題ない」
するどい目つきで俺を睨んでくる。戦う意志はあるみたいだ。
【光大】「問題ないって、おまえ、少しは自分のことを――」
【乙愛】「案ずるな。私はまだ……戦える!」
※フェードアウト(さっと暗くなる)
■空間の狭間(インタスティス) 全景 青紫色の空間
※フェードイン(さっと表示)
※風を切る音
ヒュ――――――ン!
【光大】「ま、マジかよ……」
ものすごい速さで、火奄に向かって走る。
これもあのリストバンドの力なのか?
だが、それもこれだけだった。
※ここから乙愛は服がボロボロの状態の立ち絵となる(以下、ボロボロの乙愛)。苦しい
【乙愛】「くっ……」
やはり足が思うように動かず、防戦一方だ。
火炎弾が襲ってくる。
※ボロボロの乙愛、苦しい
【乙愛】「み、水壁」
※ボロボロの乙愛の立ち絵を表示しない
よろよろと動きながら、何とか火炎弾を消す。
しかし。
※すぐにCGが切り替わる
■空間の狭間(インタスティス) 火奄、灼熱の炎を吐く 青紫色の空間
※このシーンはCGで表現するため、立ち絵を表示しない
※画面が前後に揺れる(奥に行ったり戻ったりする)
【火奄】「グウオオオオオオッ!!」
【乙愛】「!」
※炎を吐く音
ゴオオオオオオオオオオッ!!
口から灼熱の炎が!
くそっ! このままでは絶対にやられる。
どうすれば……どうすれば……。
【光大】「くっそおおおおっ!」
※フェードアウト(さっと暗くなる)
■空間の狭間(インタスティス) 全力で走る光大 青紫色の空間
※このシーンはCGで表現するため、立ち絵を表示しない
※フェードイン(さっと表示)
※走る音
迷ってはいられない。あいつの力にならないと!
俺は全力で乙愛のもとへと向かった。
【乙愛】「光大!?」
【光大】「間に合えぇぇぇぇぇぇ――――っ!!」
※すぐにCGが切り替わる
■空間の狭間(インタスティス) 光大、炎をプロテクションで防ぐ 青紫色の空間
※このシーンはCGで表現するため、立ち絵を表示しない
※防御壁と炎がぶつかり合う音
※画面が左右に揺れる
バリバリバリ!
【乙愛】「きゃあ!」
【光大】「くっ!」
防御壁と炎がぶつかり合う。
頼む。もってくれ。
……ふう。なんとか受け止めることができた。
しかし。
※機械が破損する音
ピシッ!
機械の方はかなりのダメージを受けたみたいだ。
でも、助けることができてよかった。
【乙愛】「まったく、無茶をする」
【光大】「それはこっちの台詞だ。あのまま炎に包まれていたら、おまえは……!」
【乙愛】「……そうだな。助かった」
【光大】「まったく……って、おい!」
※走る音
乙愛はすぐさま火奄に向かって走っていった。
あーもう! バカなのか、こいつ。
※すぐにCGが切り替わる
■空間の狭間(インタスティス) 火奄VSボロボロの乙愛 青紫色の空間
※このシーンはCGで表現するため、立ち絵を表示しない
【乙愛】「……くっ!」
足の痛みをこらえて、周囲を回りながら矢を発射する。
足はとっくに限界を迎えているはずなのに。
【火奄】「グゥウォォォォォォッ!!」
火奄も矢の一発一発でダメージは蓄積しているはずだが、平然と襲ってくるどころか、無数の火炎弾の落下速度の速さに加えて火炎放射、と攻撃の激しさが増している。
そんな攻撃に乙愛は逃げるので精一杯。
龍の攻撃を見る限り、こちらの勝ち目はないに等しい。
だけど。
※すぐにCGが切り替わる
■空間の狭間(インタスティス) 諦めない乙愛 青紫色の空間
※このシーンはCGで表現するため、立ち絵を表示しない
彼女から諦める気配は全く感じられない。
なんで、ここまで戦おうとするんだ。ここは一旦、逃げたほうがいいじゃないか。このままだと死んでしまうじゃないか!
ボロボロのくせに。なんでなんだよ……。
【火奄】「ガアアアアアアアア!!」
※クロスフェード
■空間の狭間(インタスティス) 目を大きく見開く乙愛 青紫色の空間
※このシーンはCGで表現するため、立ち絵を表示しない
【乙愛】「……!」
【光大】「こ、これは……」
俺たちは呆然とした。
※フェードアウト(さっと暗くなる)
■空間の狭間(インタスティス) 太陽とも呼べる獄炎弾 青紫色の空間
※このシーンはCGで表現するため、立ち絵を表示しない
※フェードイン(さっと明るくなる)
※画面が上下に揺れる
※エネルギーが集まる音
ゴオオオオオオオオッ!!
作品名:ヘリテイジ・セイヴァ―ズ ノベルゲームシナリオVer. 作家名:永山あゆむ