ヘリテイジ・セイヴァ―ズ ノベルゲームシナリオVer.
※「どこから来たんだ?」の場合※
※先に「あんたの名前は?」を選んだ場合、謎の女性の表示が【乙愛】へと変わる。
【光大】「じゃあ、あんたはどこから来たんだ?」
※謎の女性/乙愛の立ち絵を表示。考え込む
【謎の女性/乙愛】「ふむ……信じてくれないかもしれないが」
ゴクッ、と俺は息を呑みこむ。
※謎の女性/乙愛、真剣
【謎の女性/乙愛】「私は……今から40年後の未来から来たのだ」
【光大】「……!」
思わぬ衝撃発言に、慄く。
【光大】「ま……マジ?」
※謎の女性/乙愛、真剣
【謎の女性/乙愛】「マジだ」
彼女の顔に嘘の文字は入っていないようだが……受け入れようにも程がある……。
【光大】「……本当に、40年後から来たんなら、その時代に何かあったのか?」
まずはそこを知る必要がある。
※謎の女性/乙愛、考え込む
【謎の女性/乙愛】「そうだな……これを見せたら少しは納得してもらえる、か」
【光大】「?」
※謎の女性/乙愛の立ち絵を表示しない
そう呟くと、彼女は右腕にある、青い球体が埋め込まれたリストバンドを机の上に置く。
そして、その球体の外側についている、小さなボタンを押す。
※ボタンを押す音
ピッ!
※横ワイプ(さっと暗くなる)
■宮島 光大の家 居間 映し出される40年後の宮島 夏 夕方
※このシーンはCGで表現するため、立ち絵を表示しない
※横ワイプ(さっと表示)
【光大】「!」
投影機にもなるのかよ、これ。
映像は、山のように大きなガラス張りのビルがそびえ立ち、自然が失われかけている。
道路もガラスのようなものがコンクリートの代わりに敷かれている。
しかし、そんな街並みも監獄島のように見えた。
ビルディング・マウンテンは、廃墟同然の惨状になっているし、街は炎に包まれている場所もあり、島の周囲の海は氷結している。
そして、何よりも気持ち悪いのは、地球上ではありえない島中に漂う紫の煙と空。
【謎の女性/乙愛】「……この煙はな、環境の悪化で、地球上にある自然を構成する粒子――源粒子(エルクル)を失った代償として生まれた負源粒子(ジャーム)と呼ばれるものだ」
【謎の女性/乙愛】「普段は見えないが、濃度が高いからな。吸いこんだら死んでしまうから、外に出るときは防護服が必要なのだ」
【光大】「……」
悲惨過ぎて、言葉が出ない。
【謎の女性/乙愛】「そして、そろそろ」
【光大】「! あれは!?」
※クロスフェード
■宮島 光大の家 居間 映像に火炎弾、出現 夏 夕方
※このシーンはCGで表現するため、立ち絵を表示しない
街道のど真ん中で、誰も人がいないのに、火炎弾が宙に浮いている。
※火炎弾が放たれる音
火炎弾がアップになっていく。
【研究者(男)D】「うわあぁぁぁ――――っ!!」
※砂嵐の音
ザ――――――――――ッ
※フェードアウト
■宮島 光大の家 居間 夕方
※フェードイン
※謎の女性/乙愛の立ち絵を表示。悲しい
【謎の女性/乙愛】「……これが私のいた、宮島の現状だ」
【光大】「……」
映像もリアルすぎだし、今、このまま時代が進めば、この惨状になってしまうのか……。
ひどすぎる……。
※謎の女性/乙愛、悲しい
【謎の女性/乙愛】「……どうだ、少しは信用してくれるか?」
【光大】「ああ……というか、信用しないといけないみたいだ」
※謎の女性/乙愛、悲しい
【謎の女性/乙愛】「そうか……」
※先に「あんたの名前は?」を選んだ場合、「3サイズは?」の選択の有無に関わらず、フェードアウトして、共通ルートへと進む。
※「あんたの名前は?」を選んでない場合、乙愛の立ち絵が消え、「どこから来たんだ?」と「3サイズは?」の二つ選択肢を表示する。
※先に「3サイズは?」の選択肢を選んだ場合、乙愛の立ち絵が消え、「あんたの名前は?」という選択肢のみを表示する。
作品名:ヘリテイジ・セイヴァ―ズ ノベルゲームシナリオVer. 作家名:永山あゆむ