ヘリテイジ・セイヴァ―ズ ノベルゲームシナリオVer.
第二章:現在と未来
■章タイトル
※(第一章の続きから)フェードイン
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※フェードアウト
■宮島 光大の家、全景 夏 夕方
※フェードイン
宮島水族館跡の先。
夕日で真っ赤に染まる、自然の残った静かな場所。
そこにある今の時代から取り残されたみたいな、二階建ての質素な木の家。
ここが俺の家だ。
※横ワイプ(さっと暗くなる)
■宮島 光大の家 居間 夕方
※横ワイプ(さっと表示する)
※ご飯を食べている音
※謎の女性(乙愛)の立ち絵を表示。嬉しい
【謎の女性(乙愛)】「あむあむあむあむ……」
【光大】「……」
【光大】(犬、だな……)
※謎の女性(乙愛)の立ち絵を表示しない
相当、腹が減っていたのか、俺の料理を女性はものすごい勢いで食べていく。
お上品な姿が台無しだと思うのは、気のせいだろうか。
まあ、それはともかく、こうして彼女と向かい合って食べているのだ。
俺が体験したことは、本当にあったことなんだな……まだ信じられないけど。
と、そんなことを思っているうちに。
※謎の女性(乙愛)を表示。嬉しい
【謎の女性】「ごちそうさまでした」
【光大】「早っ!」
十分足らずで完食しやがった。
※謎の女性(乙愛)、微笑む
【謎の女性】「おいしかったぞ。料理作るの、上手いんだな」
【光大】「それほどでもないさ」
そう言い、俺は味噌汁を啜る。
今日は普通にごはんと味噌汁と、宮島で取れたてのを使った牡蠣フライという、質素で和風な料理だ。
もう子供じゃないし、これくらいは出来て当然だ。
※謎の女性(乙愛)、嬉しい
【謎の女性】「そんなことはない。味噌の香りが香ばしく、フライも衣がサクサクして、ふんわりとしたご飯とマッチしていたぞ。やっぱり、レトルトではなく、人が作ったものが一番だな。久しぶりに家庭の味を楽しめたよ」
【光大】「そ、そうか」
そんな風に褒められたことがないので、なんか照れる。というか、あの速さでよくそこまでの感想が言えるなと、引っかかるところがあるが。
※謎の女性(乙愛)、考え込む
【謎の女性】「食器はどこに持っていけばいいのだ?」
【光大】「ああ、俺が片づけるよ」
※謎の女性(乙愛)の立ち絵を表示しない
ちょうど食べ終えたところで、彼女に用意した食器といっしょにして、シンクの中へと入れる。
※水が流れる音
手際よく、大きい皿から順に洗っていき、水切りカゴへと入れていく。
※蛇口をひねって水を止める音
【光大】「これでよし、と」
さてと……。
片づけも一通り終わったところで、これからどうすべきだろうか。
彼女は一体、何者で、どこから来たんだ?
訊きたいことがいっぱいあるのだが……いいのだろうか?
【光大】「あ、あのさ……」
※謎の女性(乙愛)の立ち絵を表示。通常
【謎の女性】「……いいぞ」
【光大】「え?」
※謎の女性(乙愛)、通常
【謎の女性】「訊きたいのだろう? 私のこと」
【光大】「う、うん。いいのか?」
※謎の女性(乙愛)、通常
【謎の女性】「ああ。別に隠す理由なんてないからな。むしろ、説明した方がいいと思ってるよ」
【光大】「そ、そうか……じゃあ……」
うーん、何から訊こうか……。
※謎の女性(乙愛)の立ち絵を表示しない
※ここで選択肢、「あんたの名前は?」、「どこから来たんだ?」、「3サイズは」がでてくる。
作品名:ヘリテイジ・セイヴァ―ズ ノベルゲームシナリオVer. 作家名:永山あゆむ