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永山あゆむ
永山あゆむ
novelistID. 33809
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ヘリテイジ・セイヴァ―ズ ノベルゲームシナリオVer.

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   確かにゲリラ豪雨とか、にわか雨が来る予兆と考えれば分かる話ではある。だけど、今日は雲が一つもない青空だ。100%ないと思うが。

   ※花楓、通常

【花楓】「まあ、こんなことを考えても仕方ないわ」「

   ※花楓、不満

【花楓】「それよりも、二人はちゃんと私の説教を受けてよね。話を逸らそうとしたの、バレバレなんだから」

   ※葦貴、驚く

【葦貴】「えええっ!?」
【光大】「勘弁してくれよ……」

   トホホ……。
   と、思ったその時。

   ※葦貴と花楓の立ち絵も表示されなくなる
   ※立ち絵を表示しない

【女子学生】「キャ――――――ッ!」
【光大・葦貴・花楓】「!」

   その光景に、俺たちは驚愕した。

   ※フェードアウト(さっと暗くなる)

■宮島 宮島総合文化高校 必死にスカートを掴む女子学生二人 夏 昼

   ※このシーンはCGで表現するため、立ち絵を表示しない
   ※フェードイン(さっと表示)

   なんと、二人の彼女たちの周りにだけ、なぜか竜巻のような強い風が吹いているのだ。
   女子生徒たちは、必死にスカートを掴んでいる。その狂風は、女子生徒のスカートの中を見ようとしている、ストーカーのようだ。

【光大】「ワーオ……」
【葦貴】「おお……」

   俺とよっしーは絶句した。それに見とれるのは男の本能だ。いや、そうでなければ男ではない。
   この先は、果たして――。

   ※すぐにCGが切り替わる

■宮島 宮島総合文化高校 校門までの道 夏 昼

   ※花楓の立ち絵を表示。怒る
   ※花楓の立ち絵が上下に揺れる

【花楓】「あーもう、何見てんのよ! 帰るわよ!」
【光大】「うおっ!?」

   ※葦貴の立ち絵を表示。驚く

【葦貴】「わぁっ!」

   ※花楓と葦貴の立ち絵は表示しない

   花楓が無理矢理、自転車のカゴを掴んで引っ張っていく。
   ちぇっ、もう、あとちょっとだったのに――。

   ※立ち絵を表示しない

【葦貴】「こ、コウ!」
【光大】「?」
【葦貴】「た、竜巻が……!」
【光大】「は?」

   なにびびってんだよ。
   ていうか、まさか俺たちが期待していた状況になっているの――。

【光大】「!」

   ※フェードアウト(さっと暗くなる)

■宮島 移動する風を見てびっくりする光大と葦貴 夏 昼

   ※このシーンはCGで表現するため、立ち絵を表示しない
   ※フェードイン(さっと表示)

   ※風が追いかける音

   ヒュ――――――ン!

【光大・葦貴】「えええええええええっ!?」

   女子たちに舞っていた風が、小さな竜巻のようになって、こちらに向かってくる!

【花楓】「まだ見ているの!?」
【光大】「うおっと、と、と!」

   何も知らない花楓はむかむかして、引っ張っている二人の自転車のカゴを急に放す。

【花楓】「もう! 二人とも、いい加減にしないと……」
【光大】「カエ、伏せろ!」
【花楓】「え?」

   しかし、時すでに遅し!

【光大・葦貴】「うわぁっ!!」

   風は俺たちを通り過ぎ去り、

   ※フェードアウト(さっと暗くなる)

■宮島 宮島総合文化高校 花楓のスカートがめくりあがり、びっくりする光大と葦貴 夏 昼

   ※このシーンはCGで表現するため、立ち絵を表示しない
   ※フェードイン(さっと表示)

【花楓】「うわあぁあぁぁ!?」

   無防備なカエを中心に、異常に強い風が巻き上がる!
   スカートはめくりあがり……、

【光大・葦貴】「!」
【光大】(あ、水玉……)

   男子が期待……いや、見てはいけないものを見てしまった。
   水玉模様のアレが見えた瞬間、風の塊は消えていった。

   ※フェードアウト(さっと暗くなる)

■宮島 宮島総合文化高校 校門までの道 夏 昼

   ※フェードイン(さっと表示)

   ※立ち絵を表示しない

【花楓】「……」

   そのまま花楓は呆然と、ぺったり地面に足をついた。
   あまりにも衝撃的な物を見てしまい……その、なんて声をかけたらいいのやら。

【光大】「あ、あのー、か、かえで、さん……?」

   恐る恐る声をかけた。
   すると、

   ※燃え上る炎の音

   ゴオオ――――――ッ!!

【光大】「ひいぃっ!」

   ※フェードアウト(さっと暗くなる)

■宮島 宮島総合文化高校 花楓の大噴火 夏 昼

   ※このシーンはCGで表現するため、立ち絵を表示しない
   ※フェードイン(さっと表示)

   カエの背中から、炎のようなものがゴゴゴゴゴ……、と湧き上がってくるのが見える。
   え? どうやって出してんだよ。二次元でもないのに、見えてしまう。
   ふんわりとした髪の毛が、針のように逆立つ。

【花楓】「こう、ちゃあん……」

   丸峰みたく、鬼のような赤目で俺を凝視する。
   え? なんで、俺なの?
   心の中では言っちゃたけど!

【光大】「か、カエ、落ち着け! これは、これはなぁ……!」

   不可抗力だ! と言おうとした瞬間、

【花楓】「知らないっ! こうちゃんの――」
【光大】「ま、待ってくれー!」

   怒り狂った花楓が、勢いよく右手を振りかぶる!

【花楓】「バカ――――――ッ!!」

   ※フェードアウト

■画面が暗い

   ※画面が左右に揺れる
   ※ビンタでぶたれる音

   バチ――――――ン!!

   ※フェードイン(次のCGに切り替わる)

■宮島 澄み渡る夏の青空 夏 昼

   ※このシーンはCGで表現するため、立ち絵を表示しない
   ※画面が上下に揺れる

   ドッシャ――――――ン!!

   ※立ち絵を表示しない

【葦貴】「こ、コウ!」
【花楓】「しらないっ!」

   ああ、やべえ……星が見える。

   ※フェードアウト

■宮島 海沿いの街道 夏 昼

   ※フェードイン

【光大】「……ったく。不可抗力だっつーの」

   ※葦貴の立ち絵を表示。苦笑

【葦貴】「ははは、今日はとことん運が悪いね」
【光大】「いてっ……触んなよ。まだ痛いんだから」

   ※葦貴の立ち絵を表示しない

   あー、痛ぇ。
   ものの見事に、花楓の手の痕が、紅葉色でくっきり残っているに違いない。
   あのあと、花楓はぷんすかと頭に煙を吹きだしながら帰っていった。
   そして残った俺とよっしーは、二人で自転車を押しながら、まだ古良き跡が残っている土で作られた街道を歩いて帰っている。
   こうやって、古良き跡が残っているのは、風情があっていいなと俺は思う。世の中、新しいものばかり作っていく時代ではあるが、こういうのをきっちりと守るべきだ。

【光大】「しかし、あれは一体なんだったんだ?」

   ※葦貴の立ち絵を表示。きょとん

【葦貴】「あの風のこと?」
【光大】「ああ。あんな風の動き方、あるか?」

   ※画面が一瞬白くなり、次のCGに画面が切り替わる