一ノ瀬ロック革命!!6〜
8月26日。AM6:40。
朝起きるのが苦手なあたしはお母さんに起こされて、ムクムクとベッドから起き上がった。
パジャマから制服に着替え、朝ご飯を食べたりしてから、家を出る。
最寄り駅に着いて、電車を待っていると、あたしはある事を思い出した。
『やっばー、携帯忘れたー!』
鞄や制服のポケットをガサゴソ探しても見つからず、家の自分の部屋のベッドに置いて来てしまったことに気付いた。
『まぁ良いか、家まで戻るのは面倒だし、携帯無くても大丈夫だよね』
あたしはため息をつきながらも、プラス思考に気持ちを持って行った。
間も無くして電車が到着したのであたしは電車に乗り、学校に向かった。
「おはよー…」
1年B組の教室のドアをガラガラと開けると、久しぶりに見るクラスメイトが挨拶を返してくれた。
「おはよう、明希っ!」
「おは!宿題終わった?」
「ぐっもーにん♪あきちゃん!」
あたしはそれを笑顔で返し、自分の席に着く。
それにしても、夏休みが終わり新学期が始まるとどうも教室の空気が違う。
爽やかと言うか、疲れたムードがただよっていると言うか…なんかこう…ねぇ?自分の席に着いてから、そんな事を考えていると、あたしの肩がいきなりバシッと叩かれた。
「っいってっ!!」
「誕生日おめでと、明希。」
肩を叩いた張本人、実樹がニヤリと笑う。
「誕生日祝うなら、もうちょっと優しく気遣ってくれない!?痛いよー!」
あたしが訴えると、
「まぁまぁ、良いじゃん。それより今日の放課後、バンドについて色々決めて行くからね」
しーが苦笑いで言う。
「あ、先生来たよ」
望が言って、3人は自分の席に慌ただしく戻って行った。
ガラガラと教室のドアが開く。
「はーい、皆おはようございまーす。今から体育館で始業式があるので、廊下に並んで下さーい。あ、体育館シューズに履き替えるんだよ」
担任がそう言い終えると、皆が体育館シューズに履き替えて体育館へと歩き出した。
作品名:一ノ瀬ロック革命!!6〜 作家名:爽子