みつあみ
夢の中で美和は、原っぱでお母さんと愛海と楽しくピクニックをしていた。
そこに熊がやってきて、美和とお母さんと愛海は逃げた。
美和は一人で逃げて、お母さんと愛海は手を繋いで逃げた。
美和は一生懸命お母さんと愛海の後を追った。
するとお母さんの姿が急に消えた。
良く見るとお母さんが立っていたところは崖で、
お母さんと愛海は、ぎりぎりで崖の先端に捕まっていた。
どちらかを先に助けなければいけない。
美和は咄嗟に落ちそうになっていたお母さんを助けた。
愛海はその時に崖から落ちてしまった。
落ちる間際に、愛海は美和の三つ編みを掴もうとした。
そこで、美和は目を覚ました。
以来、美和は三つ編みをすると熊に襲われるような気がして怖かった。
以来、美和は三つ編みが大機嫌いだ。
以来、美和はそんな自分が嫌いだった。
三つ編みを編まれる度に美和は、お母さんに隠れて三つ編みを解いた。
小学校のトイレの中で、美和はこっそり三つ編みを解くと泣いた。
今日もお母さんは、愛海がまだ寝ているのを確認すると、美和を呼んで三つ編みを編んだ。
優しい美和のお気に入りのお母さんの鼻歌。
背中から感じる温かい気配。
凄く嬉しいはずなのに、美和はそれが凄く怖くて泣いた。
もう小学校に行くまで我慢する事も出来なかった。