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郷田三郎(G3)
郷田三郎(G3)
novelistID. 29622
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こぶた・たぬき・きつね・ねこ

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その二



 ある里山の少し奥に入った所に、こぶた・たぬき・きつね・ねこ、の仲良しの動物達が住んでしました。
 四匹は仲良く遊びながらいつも歌っていたのでした。

 ♪こぶた・たぬき・きつね・ねーこ・こぶた……♪

 でも楽しい日々が過ぎ去るのは早いもの。
 気が付けばみな成長し、すっかり大きくなっていました。

 ある日、みんなで森を歩いていると、タヌキくんが恥ずかしそうに言いました。

「ねぇ、きいてきいて。ボクね、お父さんやお母さんに化け方を教わっているんだよ」
 タヌキくんはそう言うと、頭に木の葉を乗せてヒョイっと飛び上がりました。
 すると「ポン!」といってたちまちタヌキはぶんぶく茶釜に化けたのです。

「へぇ、実はボクも人の化かし方を教わっているよ」
 キツネくんはどこから出したのか、口に巻物を咥えると、モクモクした煙の中からキレイな人間の女のヒトになって出てきました。

「うふふ、あたしもね、化け方を習ってるわ」
 ネコちゃんが目をつぶると、尻尾が二つに裂けて、身体がぷーっと大きくなりました。

 そして少し恐い声を出して言いました。
「ねぇ、ブタさんは何に化けられるの?」
 そしてペロリと舌なめずりをします。

「え、あの……」ブタさんはビックリしてしまって何も言えなくなってしまいました。

「あれ、まさかブタさんは何も習ってないの?」
 タヌキさんが不思議そうに言いました。

 女のヒトに化けたキツネくんがネコなで声でこたえます。
「ブタさんはねぇ、自分じゃ化けられないケド、いろんなモノになれるのサ。ハムにソーセージ、ベーコンやなんかにね――」

 ……。

 もうこれ以上は書けません……。(TOT)


         おわり