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一条 陽香流
一条 陽香流
novelistID. 46467
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Thin Ice

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 クリスマスのイベントが終わり、久々に実家に立ち寄ると次兄の勇樹に呼び出された。

 「最近修平に会ったか?」

 「イヤ、俺バイト忙しくて会ってないや。修平がどうかした?」

 「俺が紹介した家庭教師のバイト覚えてるか?」

 「ああ、榊家の息子だろ?」

 「ああ、ソイツが怪我して修平が連れて来た、今はアイツの部屋で面倒みてる」

 「はあ?修平が?まさか、俺ちょっと見て来る。」

修平が他人の面倒を見るなんて信じられない。

俺の知ってる修平はそんな奴じゃない。

俺は、修平の部屋のドアを開けた

声を掛けようとして戸惑った。

そこには俺の知らない修平がいた。

愛おしそうに頭を撫ぜながら熱い眼で寝ている蒼を見つめている。

その空間に自分が入れなくて居た堪れなくなって部屋を出た。

 初めてだった。修平に疎外された気分だった。

 
作品名:Thin Ice 作家名:一条 陽香流