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魔女と魔女狩り―Last―

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―12章―

私は十字架に立たせられる

…あぁ、たくさんの人がいるなぁ!

たった数時間前までそっち側に立っていたとは考えられないくらい

この処刑場とたくさんの人の立っている広間が遠くに感じる

『魔女は滅ぶべし!』

そう叫ぶ人。

あぁ、あれは…

シスターみたいな服をきたおじさん

あの酒場に行く途中、

私を捕まえて「魔女は――」って言っていた人だ

ふふ、魔女は~なんていって同意を求めた奴が

実は魔女だった、なんて夢にも思わないだろう

まぁ私はフードを深くかぶっていたから

彼があの時の人間だということは一生気づきやしないだろうなぁ…!

『『『魔女を火炙りに!!!』』』

大勢の観衆の声で火が放たれる

あの二人は…

いるかな…?

ゴーゴーと音を立てて燃え始める

…熱いなぁ…

せめて最後にあの二人の顔を…

顔を左右に振って二人を探す

…すると観衆の中に混じって私を見つめる彼らを見つけた

「…きて、くれたんだ…」

私の頬からは一筋の涙がこぼれたけれど

追加された炎で彼らに私の涙は見られずにすんだはずだ。

見えてなきゃいいな…

…ねぇ、ヴィクター…

『私ね』

『私…ね……』

薄れゆく意識の中私は叫ぶ

『お前のこと…』

「………―――――…………!!!」

最後の言葉は本当に声が出てしまった

その言葉を発した瞬間意識がぐっと遠のいた

そんななかで私は最後にニコリと笑った

頬に涙の跡をつけて









その後私の身体は灰と化した

だからこの先の物語を私は語ることができない。

…だから最後はあいつに〆てもらおう。

あとは、よろしく、な