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セテゥンタ
セテゥンタ
novelistID. 44095
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田舎の常識

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 真夏の暑い日、窓から日差しが射し込む昼過ぎのこと。久しさぶりに友達がアパートに遊びに来るため、俺は、ぎこちない手つきで、自分の部屋を、掃除機で隅々まで綺麗に掃除した。

「ピンポーン」
と、ベルの音が鳴り響いたので、俺はドアを開け、友達を部屋へと招き入れようとする。すると、友達が……。

「ヒィィィ」
と大きな叫び声を上げる。
「おい、どうしたんだよ?」
俺はその声に問い掛ける。

「ワアア!アアーー!」
発狂したような顔で友達がアパートを飛び出した。俺は友達を追いかけようとするが、玄関に散らかった友達の靴をしばらく眺め、友達が逃げ出した理由を考えた。ふと、後ろを振り返り、天上を見上げると、無数の小さなハエ達と巨大なハエが一匹、身動き一つせず、ハエトリ紙にしがみ付いていた。
作品名:田舎の常識 作家名:セテゥンタ