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瀬間野信平
瀬間野信平
novelistID. 45975
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火付け役は誰だ!(九番以降)

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「よし、よし、よしっと。」
「…媛佳、顔がニヨニヨしてる。」
「うるさいっ!仕方がないでしょう、相手が分からないまま疑心暗鬼でやってくるアイツを上から攻撃出来るんだから!これなら絶対に有利!絶対ね!」
「…本当にそうなら良いのだけど。」

前述の通り既に相手は覆水であることは割れてしまっているのだがそれは考えもしていない無自覚系女子覆水媛佳と相棒、瑞。

「…それでさっきから何の用意を?」
「ガスの外栓を閉めたり諸々の準備、それに部屋の掃除。」
「…ガスの外栓は相手の火を防ぐ為なのは分かるけど、部屋の掃除は?」
「………うふふ、貴女がクールビズと称した室内プール大作戦を敢行したせいで色々水浸しになったからに決まってるじゃないー色々な私のお菓子とか漫画まで…ふふふふふ。」
「…ひ、媛佳戦いの前なら流石に妖精は労って…」

小型消火器を五個も六個も握りしめる覆水を震え声で牽制する瑞。

「ま、良いわ、この一戦、取りにいかせてもらうわッ!」
「…せいぜい頑張って媛佳。」
「瑞も戦えッ!」



戦いの静けさなど欠片もなく夜は更けてゆく。



九番、幕引き