(続)湯西川にて 26~30
こうして、お互いの付き合いを再開する場にも、
呼んでもらえることが出来た。
相変らず、わしの後継者がお前で有るという事実に、何も変わりは無い。
だが、この際だ。
娘のさきのことだけは、すっぱりとあきらめてくれ。
そのあたりの、若い者たちの複雑な恋愛事情に何ひとつ気がつかずにいた、
この俺が一番悪いのはすべて承知の上だ。
だが、これ以上、お前の言い分を聞き入れるわけにはいかなくなった。
そのあたりを充分に察して、さきだけは諦めてくれ。
頼む。この通りだ」
(なるほど・・・・筋書きはだいたい読めました。
そういう段取りで、この場の3者をうまくまとめようという、
鬼瓦さんの魂胆ですか。
でも、それでは最終的に女の、さきさんだけが泣くことになえいまする。
さぁて。それでは、そろそろお節介な、わたしの出番でしょうか・・・
鬼瓦さん。私を呼び寄せたことを後で後悔することになっても
知りませんよ。
うふふ、いよいよお節介芸者の、清子さんの出番です)
作品名:(続)湯西川にて 26~30 作家名:落合順平