あ~す
オトウサンは言いました。
『親がいっぱいいるなんておかしいぞ。ダメだダメだ。わしが親だ』
オトウサンは頑固に言いました。
そして海は言いました。
『それでは、私、うみの親になって下さい』
オトウサンは笑いました。
オカアサンも笑いました。
オニイサンも笑いました。
オネエサンも笑いました。
オトウトはまだウトウトしながら言いました。
『み~ん~な~で~~、あ~す~を~つくる~んだ~』
海は言いました。
『みんなでアース(地球)をつくりましょう』
オネエサンは言いました。
『うみの親は私たちの親。海と火山と音と生き物と木の根で、アースをつくりましょう』
オニイサンは言いました。
『オトウトが言っているのは、きっと明日(あす)の事だろう』
オカアサンは言いました。
『海と火山と音と生き物と木の根で明日(あす)を創りましょう』
オトウサンは言いました。
『明日をつくるぞ』
オトウトも言いました。
『あ~すをつ~く~る~ぞ~』
ここに、自然界の家族ができました。
一つの星は、これから創られていきます。
―はじまり―