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伊達梁川
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架空植物園
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「あ、今うーんと聞こえた!」
「あなた、ああ手を握りかえしたわ」
「あ、眼を開けた」
「ああ、よかった、夢じゃないよね。あなた……私、分かるよね? もう三日も意識が無かっったのよ。ああ」
「灯りの樹……」
私は記憶から消えそうになっている、あの美しい青い光を思い出そうとした。次第にそれはオレンジ色、黄色、白色と色を変えて消えて行く。どこかの天井が見え、妻と息子が泣いているのが見えた。
(了)
作品名:
架空植物園
作家名:
伊達梁川