D.o.A. ep.44~57
夢を見ている。
あの日から、数え切れないほどみている夢だ。
悪夢といっていい。
それでも、目覚めまいとするのは、忘れまいとするからだろう。
何も乞わなかったけれど、救いを求めていたのだと知っていた。
だが、その切なる願いは、係わり合いになりたくない大人たちと、その言いつけを守る子供たちに、黙殺され、どこにも行き場はなく。
そして、結局自分もその中の一人であったことが、今になってなお口惜しく、忌々しい。
ずっと孤独にして、放っておいて。
何をいまさら、後悔しているのか。
このことは、きっとこの先永遠に、語る事はあるまい。
夢を見続けることは、背負った罪であり、与えられた罰である。
―――より深く深く胸に刻み込むべく、今宵もまたひとり、あの日のまぼろしに身をゆだねる。
作品名:D.o.A. ep.44~57 作家名:har