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僕のチーズバーガー

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「チーズバーガー。チーズバーガー。チーズバーガー」
 店を出てからも黒丸はしつこくチーズバーガーを要求してくる。
「ナイノ? チーズバーガー。アルヨネ? チーズバーガー。カッテヨカッテヨ。クダラナイオンナヲカウヨリ、チーズバーガーダヨ」
 俺はユミコちゃんを買うわけじゃない。ユミコちゃんとワンダフルラブアクションを起こす為に金が必要なだけだ。だが否定する必要はない。とにかく俺はこいつを徹底的に無視する事に決めた。そうだ、それが一番いい。とにかく俺にとって今日という日は特別なのだ。

 待ち合わせ場所に行くと、そこには既にユミコちゃんが待っていた。おいおい、先に来て待っててくれるって事は……多少は期待してもいいのか?
「ごめん待った?」
「ううん、私がちょっと早く来すぎただけなの」
 そう言って微笑むユミコちゃん。ああ、可愛い!
「ブスーブスー。ドブスニモホドガアルジャン!」
 黒丸が何か言っているが無視。
「店、予約してあるんだ」
「ほんと? 楽しみ~」
「ミセ、ヨヤクシテアルンダ。ナーニキドッテンダ、シオミズヤロウノブンザイデ!」
 無視だ。無視。俺はユミコちゃんに向ってにっこりと微笑んだ。

作品名:僕のチーズバーガー 作家名:有馬音文