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麻生 優雨
麻生 優雨
novelistID. 46174
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恋していいかな。

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私は知らない少年と一緒にお祭りをまわることになった。

「たしか・・・お友達と一緒にきてるんだよね?」
「あ、そうだった・・・うん!たぶんどこかにいるとおもうけど」
「じゃあ合流しよ!」
「えぇええ!?急すぎない?」
それはそうだ。今日出会ったばっかで
しかもいきなり友達の目の前にみせつけたら
私が軽い女とか思われそうだし。そうは思われたくない。
莉央はあることを思いついた。
「ああ!そうだ!設定をつくろう!!」
「うん?なにそれ?」
「彼氏ってことじゃなくてたまたま会った親戚とか(^^;」
「なんで?」

「なんでって私が恥ずかしいし!いきなりナンパにあって一緒に歩いてたら
軽い女だとか思われるじゃん!」
「そっか。それもそうだね^^」
彼女は理解してくれてひと安心した。
「じゃあ、こうしましょう。一回そのお友達さんと会って一緒に回ることを告げてから
お祭りをまわるのはどうでしょう?」
「それならいいわ!」
と決まった。
とりあえずサツキに居場所を確認してそれっぽいとこに移動した。
そして私はサツキと合流。
「あ、いたいた」
「いたいたじゃないよ、もう遅いじゃん!」
「ごめん(^^;」
「遅くなったのってその男の子のせいかな?」
「ある意味そうかもね。この子私のいとこなんだ」
「へぇ~。よろしくー!」
「よろしくです^^」
「いとこさん礼儀正しいね!莉央とは大違いw」
「うるさいなー!w」
「お?何の話?」
「あ、こっち私の友達とそのいとこさん^^」
「「はじめまして」」

「お!よろしくっす!」
「よろしくっすじゃないでしょ。まったく。」
「いててぇ・・・・。ごめんなさい;;」
「ごめんね!ちょっとチャラチャラなとこがあってwこうやってしつけてるわけ。」
「いやいや大丈夫w」
「大丈夫だって」
「調子に乗らない・・・・。」
「はいすいみません」
「「あははははははは」」
そろそろ切り上げないと。

「じゃあサツキ、私たち邪魔しちゃいけなさそうだから2人でまわってきなよ^^」
「え、なんか悪いよー!」
「いやいや、私もこうやってひさびさにいとことあったわけだし!」
「そう?なんかごめんね!」
「いやいや、大丈夫bまた学校でね!」
「うん!じゃあ莉央!祭り楽しんでね!」
「うん!じゃあばいばい!」

そう手を振ってサツキたちと別れた。
なんとかやりすごせたみたいでよかった。
それにしてもサツキにはちょっとお似合いだったかな。
サツキはどぎつい性格だからああいう男は鍛え直されるかも。

なんて思いながら笑っていたら
「ね?話さないより話した方がいろいろわかることはあるでしょ?」
たしかに。最初は会うのもこわくて2人が幸せそうにしてるのがいやで
そんなサツキみたくなかったけど、話すことでいろいろわかったし
サツキはやっぱりサツキなんだなって安心した。

「ありがと。」
「うん?」
「なんかお世話になちゃったみたいで。」
「なんだろ~風が吹いたせいで聞こえないな。」
「もう。意地悪。」
「あはは、そんな辛気臭いことはいいよ。とりあえずお祭りまわるんでしょ?」
「そうだね。」

そういいながら私たちはお祭りを周った。
屋台について、たこ焼き買って一緒に食べたり。
綿菓子でベトベトになってるとこなんかあほらしくて。
お面かぶって遊んだり、金魚すくいしたり。
なんだろう。楽しい。
初めて会った人なのに、しかも名前も知らないのに・・・・・
あっ。名前!

「ねえ!名前なんていうの?」
「僕?僕は○○○○だよ^^」
「え?なんだって?」
「だから○○○○だよ^^」
なんでだろう。大事な名前の部分がぼやけてきこえない。
自分の耳がおかしくなったのだろうか。
いや、そんなわけない。周りの雑音は聞こえてるし。
最初と最後はきけてるし。なんで名前がきこえないんだ?
「あ、もうそろそろだね!ついてきて!」
「え!?あの!?」

いきなり手を握られ、一緒に走った。
どこにつれていかれるのかもしらずただびっくりしながら。
「ねえ?どこいくの?」
「いいとこがあるんだ!」
「え?」
「いいから黙ってついてきて!」
「う、うん。」

なんか素直に従ってしまう。なんでだろう。この安心感。
「よしついた!」
そこは舎利殿より山の上で祭りの明かりがちょっと小さくみえるくらいな
そんな高台だった。周りには人はおらず、どうやら私たちだけらしい。
でも街の景色もみえてとてもきれいだ。
「そんでここでなにすんの?」
「何すんのってきまってるじゃないか。」
「え!?」

その瞬間、ひとつぶの光が空にむかってはなたれ
そしてその光は花を散らしキレイな花が咲いた。
「ここ、花火みるにはいいとこなんだ^^」
「そうなんだ・・・・・。」
「びっくりした?」
「すごい・・・キレイ・・・・・。」
私は何発も繰り広げる花の光におもわず見惚れてしまった。
その時間が刻一刻と過ぎていった。
そして花火は終わり・・・・・・・
「ねぇ。なんでそんなに私に優しくするの?」
「だって悲しんでたから。今日は楽しませるって約束したでしょ?」
そう言われたら胸の奥でなにかが高鳴った。
なんだろう。胸が苦しい。

「さてと。そろそろお別れのようだ。」
「え?」
「じゃあまた会う時まで^^」
「ちょっとまって!」
そのまま彼は茂みの中へと消えて行ってしまった。
気づいたら私はまた舎利殿に一人腰かけていた。

作品名:恋していいかな。 作家名:麻生 優雨