恋の結末
朝、安芸が起こしに来ない。
どこに行った?
前日のことを後悔
次の日、僕は街中を探しまわった。
結局僕が最後にたどり着いたのはあの神社だった。
長い階段を登りはじめた。
「あれ? 小鳩さん」
「おはようございます。磐手さん」
何故か境内には小鳩さんがいた。
「どうして小鳩さんがここに……?」
「私の家ははこの神社の神主も兼ねているのですよ」
「神社はすっかり荒れ果ててますがね」
「そうなのですよ〜」
「お父様ったら神職になど興味ないって実業家を目指してしまいましたから」
そう言って小鳩さんは少し寂しそうな顔をした。
「しかし、この近くの墓地で幽霊が出るとの話を聞きまして祓いに来たのですよ」
「紫色の髪を持った妖艶な女性だそうですよ」
「不思議ですね〜」
「ところで何か御用でも?」
今の話……?
僕は小鳩さんの話に引っかかる物を感じたが、小鳩さんに掛けることにした。
「なるほど、そのようなことがあったのですか」
「それでしたらこの様な話を聞いたことがあります」
小鳩さんにありがとうございますと言うと森の中に駈け出した。