恋の結末
水分を失い干からびたようになりながら教室に戻る僕たち。
「疲れた……」
そんな声が至るところから聞こえてくる。
「校長先生も同じ環境なのにどうして平気そうなんだ」
「さあ、どうしてでしょうねえ〜」
相変わらず聞いているのか聞いていないのかよくわからない返事だ。
「はーい、ホームルームを始めますよぉ」
先生が入ってきた。
そんなぐらいで静かになるはずもなく、教室はまだざわついていたが、
「ホームルームが終わらないと夏休みが遠のいて行っちゃうよぉ」
という一言で静かになる。
とはいえ終業式が終わってもこれから掃除が残っている。
「手紙が一、……二、三枚と。よし、これで終了ぉ。さあ皆で掃除だぞぉ」
「夏休み、どうしましょうか? 一緒に別荘に行きませんか?」
「分かった」
掃除中、机を運びながら伊吹と小鳩さんは会話していた。
小鳩さんは箒を持っているだけでどうかしようという気は全くないらしい。
こうして掃除の粉塵と共に一学期は幕を閉じた。