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恋の結末

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「次はどれに乗りたい?」
 そう聞くと空を見上げた彼女は大きく息を吸うとスッと一つの列を指さし、僕にこう言った
「あれがいい」
 指さした先の乗り場の看板に目をやる。
『地獄のジェットコースター 雷神風神』
 こ、これは……。
「最近できたばかりのヤツか」
「かなりのスリルだって噂になってたんや」
「そうか」
「めっちゃ怖そうやな」
 その時、後ろから轟音が近づいてくる。
 見ると真新しいレールを猛スピードでコースターが駆け抜けていった。
 所詮ジェットコースターなんだから大丈夫……だよな?
「別のにしよう」
 僕はそう提案したのだが、
「イヤ」
 拒否されてしまった。
「……怖いんか?」
 女の子にそんな事を言われてしまったら行くしか無いだろう。
 僕たちは列に並んだ。
「一緒に乗ろっか」
「嬉しいでー」
 何だか釣られただけな気がする。
 安芸はそう言ってトコトコと一人、先に列に並びに行った。
「……やっとここまで来たな」
「うん……」
 かなり待った僕達はようやく乗り場にたどり着いた。
 パスを係員に見せてジェットコースターに乗り込む。
 やっべ、緊張してきた。
 しかし、ああ言った手前頑張らなくては。
 そうこうしているうちにジェットコースターは動き始めてしまった。
「わ、う、動いた」
「……なんや。まずは上がるだけやで」
 ジェットコースターは僕達二人を載せてカタコトと上昇していく。
 すぐに頂点にたどり着き……。
「うぉおおおおおぉっ……!!」
作品名:恋の結末 作家名:なお