恋の結末
数時間後、僕達は郊外の遊園地にいた。
「いらっしゃいませ〜。お二人様ですか?」
「あ、はい。……半日パスポートを」
チラッと安芸の方を見た。
こいつ、一体何歳なんだ?
目を戻すと受付の女性が不思議そうにこっちを見ている。
「高校生二人で」
手頃な券の名前を言って、僕は代金を支払う。
「どうぞ、お楽しみください」
受付の女性からパスポートとお釣りを受け取った。
「行こうか、安芸」
僕は安芸の手を引き、遊園地の入場ゲートをくぐった。
さて、どうしようか……
「お化け屋敷に行こうか」
「わかった」
やっぱり女の子と一緒に遊園地にきたんだからお化け屋敷に行かないとね。
僕は係員にパスを見せ、お化け屋敷の中に入った。
中は完全な暗闇で手を握っていなかったら安芸とも離れてしまいそうだった。
「うらめしや〜」
「わぁああああーー」
かなり怖かった。置物と思って通り過ぎた後驚かされる、アレが一番怖い。
しかし、どんな時でも安芸は僕の手を離さずギュッと握り続けた。むしろ僕が握って貰っていたというべきか。
安芸は全く怖くないらしく、むしろ楽しんでるそぶりすら見せながら平然と歩いて行く。
「わぁああああーー」
這々の体でお化け屋敷を出た僕だったが、安芸はやはりケロッとしていた。
全く怖くないのだろうか……?