恋の結末
「先生、こいつです。こいつ変態です」
頭が痛むのを堪えて体を起こすと僕は周りを鬼に囲まれていた。
正確には鬼の形相をした先生方に。
先生と先生の隙間から伊吹がチラチラと見える。
「まずは生活指導室で話をしようか」
ひときわガタイの大きい先生がぬっと一歩近づいてくる。
「そ、そこで一体何をするんですか?」
「勿論自白のきょうよ……。いや、何があったか調査するだけだ」
「今、強要って言いかけましたよねっ」
腕を掴まれるとそのまま引きずり始める。
「いやだー。生活指導室になんか行きたくない。暴力反対!」
「うるさいちょっと黙れ」
保健室から連れだされる直前、伊吹が少しだけ見えた。
へんたい。
そう口パクするとプイッと横を向いた。