恋の結末
そーっと保健室に入ると、先生方はおらず保健室独特の薬品の匂いが鼻をつく。
見渡すとカーテンの掛かったブロックがいくつか並んでいる。
その中でも一番手前のカーテンが揺れている。明らかに中に人がいるのだろう。
僕は思い切ってそのカーテンを開いてみた。
「ん? 保健室の先生ですか? 私はもう大丈夫……」
「……い、伊吹」
予想道りカーテンの中には伊吹がいた。
どうやら着替えをしていたらしい。この保健室のベッドはなんだか硬そうだ。
そして、僕を保健室の先生か何かと勘違いしたのであろうか、伊吹は下着姿で学生服を片手に持った状態だった。
健康的な肌の眩しい白さが目に留まる。
陸上部で鍛えられたのであろう体は引き締まっていてそれでいてある程度出る所は出ている。
――ここまでが僕が一瞬の間に考えられた事だ。
「っ……!? み、見るなー!」
そんな悲鳴と拳が僕の顔に突き刺さり意識がふと消えた。