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▽夏彦先生の顔が赤いワケ

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覚悟



「目・・つむれ」

「はいはい」

日向の肩に両手をつき、俺は暗示をかけた。

『こいつは犬だ』

そう。これは犬。可愛い子犬。
だから、鼓動が早くなるのはおかしい訳で・・

ドックドック

やばい・・

なんでこんなんでドキドキしてんの、俺。

日向の唇を目の前にするとキスの仕方が分からなくなる。
初めてって訳じゃないのに、なぜか戸惑う。

・・すぐ終わらしてやる。

キスというか、接触事故と言ったほうがいいのかもしれない。
俺はただ、唇同士がかすっただけのキスをした。

「はい、やった!よっしゃ、言え!」

「・・はぁ?」

目を見開いた日向が、不愉快そうに顔を歪めた。

「今のなに?ありえねー、手ぇ抜くなよ」

日向の右腕が俺の首元に伸びた。

「うわ、やめろっ!」

俺の抵抗も虚しく、強引に胸ぐらを掴まれ
そのまま唇同士が深く重なった。

「ちょ、んんっ!!」

「口、閉じないで・・」

キスなんて甘っちょろいもんじゃない。
噛み付くように、俺の舌を追いかけ絡ませ
まともに息もできない。
離れようともがいても、日向の手が俺の頭を固定して
身動きすらとれない。

「ハァハァー・・」

「これくらいしなきゃ」

腰が抜けて、床に座り込む俺を
満面のしたり顔で見下ろす日向。

「なんで舌いれるんだよ!!」

怖かった・・・
まだ手が震えてる。若干涙目になってし。
俺、格好悪すぎる。

「先生の目、トローンってなっててすっごく可愛いかった」

しゃがみこんで俺の頬を撫でる日向の手を振り払い
震えた声で俺は言った。

「約束どおり・・教えろよ」