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タマ与太郎
タマ与太郎
novelistID. 38084
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Tadの「なんちゃって留学記」 2008.6.29~7.14

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Departure


最寄りの駅に向かい家を出る。
右手でスーツケースを引張り、左手にギター、肩にはショルダーバッグという出で立ち。
まるでライブツアーに旅立つミュージシャンみたいだ。

日曜日ということもあり、妻と娘が駅まで見送ってくれた。

T「2週間留守を頼んだぞ」
妻「…」

やけに大げさな言葉を残し、Tadは成田エクスプレスに乗るべく品川駅に向かった。
大量の荷物に加え、雨まで降りだすが何とか品川駅にたどり着く。

成田エクスプレスに乗るのは初めてだ。
車両の端に大きな荷物置き場がある。
ほとんどがスーツケースで埋まっているが、そんな中ひょうたん型の黒い物体がポツリ。
そう、Tadのギターケースである。

「本当のミュージシャンみたいだ。
もっとミュージシャンらしい格好をしてくればよかったかな。」

品川駅から電車に揺られること約1時間、成田空港に無事到着する。
大量の荷物を引きずりながら北ウイングへ向かう。
予約しておいたレンタル携帯を受け取り、両替を済ませる。
留学ジャーナルの窓口を見つけ(これがなかなか見つからなかった)、
航空券と必要な書類を受け取り、搭乗手続きへと進む。
搭乗手続きを終えたあと、カウンターで手荷物を預ける。
ギターは貴重品扱いとされ、「壊れても文句は言いません」という印のシールを貼らされる。
そりゃあ壊れるのは嫌だけど、そういう決まりなら仕方がない。

さて、離陸まで時間はたっぷりある。

「そうだ、イーチャットバンクーバー(後述)のYukoさんにお土産を買っていこう」

Tadはなるべく日本らしいお土産ということで、
「抹茶まんじゅう」を購入し、ショルダーバッグに詰め込む。
文庫本で時間をつぶし、お茶を飲みながら搭乗案内のアナウンスを待つ。

レンタル携帯の使い方をあれこれ試してみる。
日本語変換の仕方がずいぶん進化しており、
どちらかというと、最新の機器の扱いが苦手なTadにとってこれはなかなか手ごわい。
レンタル携帯に悪戦苦闘しているうちに搭乗案内のアナウンスが始まった。
Tadは「今から出発するよ」妻に連絡をし、席を立った。