小説が読める!投稿できる!小説家(novelist)の小説投稿コミュニティ!

二次創作小説 https://2.novelist.jp/ | 官能小説 https://r18.novelist.jp/
オンライン小説投稿サイト「novelist.jp(ノベリスト・ジェイピー)」

夏空ひまわり _君といる日々_

INDEX|2ページ/8ページ|

次のページ前のページ
 


「んにょー、むにゃむにゃ……」

 ベッドで寝言を言っている美衣の傍に和輝が座って、

「おーい、朝だぞ。起きろー」
「んにゃんにゃー……」

 美衣を起こそうとする和輝にそう言いながらぎゅう、と美衣は抱きついてきた。

 その抱きついてきたときの服装は制服。
 一度起きてから寝たのだろう。

「おい、起きろ! おい!」
「んにゃー」

 肩をゆすっても起きない美衣に苦笑いしながら和輝は、

「起きないと十回ぐらいキスするよ?」

 と言った。

「んにょー……! だっ、だめだ!」

 今まで起きなかった美衣は、その一言で飛び起きた。
 そしてぷるぷると首を横にふると欠伸をした。
 欠伸をして口を閉じた瞬間、

「!?」

 ベッドに押し倒され、そのあげくキスまでされた。

「にゃーに、するんだ!」
「いや……また寝そうだったから……」

 と言いつつニヤける和輝に美衣は、

「どうして……好きでもないのに……」

 と言って顔を背けてしまった。
 それを聞いた和輝は表情を変えた。

 しかし美衣はそれには気付かずネクタイをしはじめた。

____その時

「ひゃっ……!」

 突然美衣の耳を触り始めた和輝。
 美衣は離そうとして首を振ったりするが、逆に自分が疲れて「にゃー」と言って倒れてしまった。
 和輝は反対側の耳に口を近づけ、

「なぁ……それ、本気で言ってんの?」

 と言った。美衣は驚いて和輝を見るが、和輝は無表情だった。
 美衣は返事をしようと口を開くが、耳を触られるのが嫌なのか上手くしゃべれなかった。

「な……に、言って……!」
「一緒にいて気付かねぇの? 本当にお前……鈍感だな」
「んー!」
「お前、少しは人の気持ちに気付けよ……」
「んっ?」

 美衣は口を押さえられているため、しゃべる事ができなかった。
 和輝は絶対に弄ってやると思い、少し美衣の体を下から眺めた。

 まず、見惚れてしまいそうな白く細い足。
 それから、くびれのある体。ほどよいサイズの胸。
 その時、和輝の目がとまった。

 目をつけたのはとれかかったボタンとほどけたネクタイ。
 和輝は口から手を離すと、ボタンをはずして白い首筋に口を近づけた。

「ん? ……何する気だ!? 和輝!」
「あ? わかんねぇの? 噛むんだよ……お前の首」
「やめろ!」

 和輝が美衣の首筋を噛もうとした

 その時____

「あっれー? 兄貴とみーこ?」
「「!?」」

 笑いをこらえたような、少年の声がした。